エコノミーホテル329館を運営する東横イン(本社・東京都大田区)は、2022年1月30日(日)で、「東横INN札幌すすきの南」(札幌市中央区南6条東2丁目1-1)を閉館する。開業から25年、賃貸契約期間の満了で営業終了を決めた。(写真は、2022年1月30日に閉館する「東横INN札幌すすきの南」)
「東横INN札幌すすきの南」は、1996年2月に開館した12階建て195室のホテル。東横インが北海道に初めて進出したのが、このホテルだった。建物は、地元のワイ・エス・マネジメント(札幌市中央区)がマンション用として建設したものだが、マンションになることなく「東横INN」になった。このため、客室の壁や外壁躯体は、一般的な「東横INN」よりも頑丈でイメージも違う。玄関の横には不釣り合いな門柱もあって名残を伝えている。
土地建物の所有者は、その後、ダイメックス(本社・旭川市)から2019年4月にマンションデベロッパーのタカラレーベン(本社・東京都千代田区)に変わり、2020年3月には信託受益権が設定され、委託者(受益権者)は合同会社札幌南6プロパティ(東京都中央区銀座2丁目)になった。
タカラレーベンは、「東横INN札幌すすきの南」の閉館を見越して土地建物を取得したものとみられ、その後に信託受益権者が変更されたが、同社が主導する立場に変更はないもよう。すすきの地区では、東急不動産(本社・東京都渋谷区)やフージャースコーポレーション(同・同都千代田区)が分譲マンションを竣工させ、日動(同・札幌市中央区)も建設を始めている。「東横INN札幌すすきの南」も分譲マンションになる可能性が高く、跡地開発に関心が高まっている。