コロナ禍が続く中、札幌市内中心部ではホテル開業が続いている。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の指定地域が拡大しており、旅行需要は回復していないが、春以降もホテルは続々とオープンする。2021年になってから、札幌中心部で開業した新設ホテルはこれまでに5ホテルになっている。(写真は、4月15日にオープンした「ビスポークホテル札幌」)
2月1日にオープンしたのは、「ソラリア西鉄ホテル札幌」(北4条西5丁目1ー2)と「アルファベッドイン札幌大通公園」(南1条西7丁目20ー2)。「ソラリア西鉄ホテル札幌」は、西日本鉄道(本社・福岡市博多区)グループの北海道1号ホテル。「KKR札幌」と「北海道林業会館」の跡地(約550坪=1818・16㎡)を利用して建設したもので、ホテルとオフィスの複合ビルとなっている。地下1階、地上14階建てで地下1階から2階、5~14階がホテル区画で全318室。道庁前庭と赤れんが庁舎を望める風光明媚なホテル。
「アルファベッドイン札幌大通公園」は、穴吹興産(本社・高松市)系のホテル。同社が手掛ける道内のホテルは、昨年11月13日に開業した「アルファベッドイン小樽駅前」(小樽市)に続く2棟目。旧細川ビル跡に建設された9階建て、延べ床面積は約377坪(1245・66㎡)。全26室で、各部屋は広さ12坪(40㎡)以上、1室6人まで宿泊可能。全室のバス、トレイはセパレートタイプでミニキッチンが付いており自炊もできる。
2月20日にオープンしたのは、天然温泉「ホテルリブマックスPREMIUM札幌大通公園」(南2条西9丁目1ー20)。マンスリーマンションやホテル事業を全国展開しているリブ・マックス(本社・東京都港区)が運営、大和地所(同・横浜市中区)が建物所有者。地上12階建て、延べ床面積約797坪(2632・15㎡)で客室数は113室。
4月15日には、「ビスポークホテル札幌」(南2条西1丁目7—9)が開業した。ネストホテルジャパン(本社・東京都中央区)が展開するホテルで、東京・新宿、大阪・心斎橋に続く3番目の「ビスポークホテル」。「記憶あつらえる、ホテル」がブランドコンセプトで、1階はモダンで落ち着いたロビーラウンジ、2階のラウンジは朝食会場となっており、朝食ビュッフェでは北海道の食材を利用した和洋双方の食事を提供。朝食後はフリースペースとして開放。客室は全125室。
4月21日には、「札幌グランベルホテル」(南3条西8丁目10ー1、狸小路商店街8丁目南側)がオープンした。カタログ通販ベルーナ(本社・埼玉県上尾市)の関連会社で、国内外のリゾート・ホテル・旅館を展開しているグランベルホテル(本社・東京都中央区、本部・埼玉県上尾市)が運営、地上13階建て全218室。コンパクトタイプからファミリー向けまで6タイプの客室があり、全室がデザイナーズルーム。最上階には、大浴場と天空露天風呂がある。
今後も、6月3日には「ランプライトブックスホテル札幌」(南2条西7丁目5ー1、狸小路商店街7丁目北側)、7月20日には「すすきのグランベルホテル」(南5条西2丁目6ー2)がオープンする。コロナ禍で稼働率も低い状態が当面続くとみられ、各ホテルとも厳しい船出となるが、各ホテルはどう知恵を絞って集客していくか。