札幌に道産木材使用の国内初「高層ハイブリット木造ホテル」、三菱地所が21年秋開業

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 三菱地所(本社・東京都千代田区)は、札幌市中央区大通西1丁目の「さっぽろテレビ塔」近くの大通公園沿いで、北海道産トドマツなどの木材を活用した国内初の高層ハイブリット木造ホテルを建設する。同社にとっては初の北海道でのホテル事業で、竣工後は三菱地所グループのロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ(同・同)が運営する予定。(画像は、国内初「高層ハイブリット木造ホテル」の外観イメージパース)

 ホテルは、1~7階が鉄筋コンクリート造で3~7階に配筋付製材型枠を利用してローコストの天井木質化を実現。8階は鉄筋コンクリート造と木造のハイブリッド造、9~11階は純木造。8~11階の床材には北海道産トドマツを利用したCLT(クロス・ラミネート・テインバー=積層厚型パネル)を使うなど、三菱地所グループがこれまで取り組んできた木材の建築構造部や外装部への活用の成果を集約する。

 構造材に木材を約1050㎡使用、その約80%を北海道産として地元に貢献する。このホテル建設は、木造建築物等の技術の進展に資するとともに普及啓発を図ることを目的とした国土交通省の「令和元年度第2回募集 サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されている。 

 建物の外装には、北海道産タモ材を活用した木製ルーパーを採用。経年変化や見る角度によって色や木目の陰影が変わり、豊かな表情を出せるようにする。また、低炭素化に寄与する新素材の外装用炭化コルクパネルを採用、環境にも配慮する。ホテル前の大通公園や歩道の街路樹の風景と一体感を出すためにエントランスは木材を基調とした内装デザインとする。

 竣工後のホテルは、ロイヤルパークホテルアンドリゾーツが北海道第一号ホテルとして運営。18年4月から「銀座」、「大阪北浜」で展開しているライフスタイル型ホテルブランド「ザ ロイヤルパーク キャンバス」とする。客室数は約130室、延べ床面積は約6160㎡。設計、監理は三菱地所設計(本社・東京都千代田区)、施工は清水建設(同・同中央区)。20年3月に着工し21年夏に竣工、同年秋に開業を予定している。

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