今年、第60回を迎えた「旭川冬まつり」が、6日正午スタートした。会場となった旭橋下の石狩川河畔には大雪像のほか、市民参加の中・小雪像34基が作られた。11日午後8時まで開催される。(旭川市内の幼稚園児たちが風船を飛ばしてオープニングを祝った=写真)

 ギネスブックにも登録されたことのある今年の大雪像は幅140m、高さ20m、奥行き40m。テーマは「60years ミュージアム~歴史を刻んだ大雪像参上」で60年の歩みを振り返っている。地元のデザイナー・あべみちこさんがデザインを担当した。

 毎年、大雪像作りを担っている陸上自衛隊第二師団の前身、第七(しち)師団にゆかりのある旧旭川偕行社(現中原悌二郎記念旭川彫刻美術館)をモチーフに、第1回冬まつりで制作された「名古屋城」などを組み合わせた。隣接して長さ100mの氷の滑り台も作られた。

 正午からは、西川将人旭川市長や新谷龍一郎旭川商工会議所会頭、第七師団師幹部、南さつま市など姉妹都市と東芝などスポンサーの関係者らが、大雪像のステージで開会式に臨んだ。開会式では、旭川市内の幼稚園児たち約80人が、風船を飛ばしてオープニングを祝った。

 大雪像の周りには、雪で作ったアイヌの住居「チセ」や雪の巨大迷路、スノーラフティングなど親子で楽しめる多くのコーナーが設けられた。旭川ラーメンや旭川しょうゆ焼きそば、あったか旭川まんなどを味わえる約40の出店が並ぶ「冬マルシェショップ」も暖を求める人たちで賑わった。

 会場には、例年にない多くの外国人の姿が見られた。期間中、100万人近い入場者を予想する。11日まで開催期間中、毎夜7時から花火が打ち上げられ、厳寒の夜空に彩を添える。

 また、買物公園通りでは、「氷彫刻世界大会」の作品作りが6日午後7時から始まり、8日午前11時までの40時間で製作され、冬まつり期間中展示される。ライトアップされた氷彫刻は幻想的な表情を見せる。
(写真は、雪で作ったアイヌの住居「チセ」)
(市民が参加して製作した中雪像前では、見学に来た子どもたちが記念の写真撮影を行った=写真)



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