公益社団法人北海道観光振興機構は27日、札幌市中央区の京王プラザホテル札幌で通常総会を開催、41人の理事と2人の監事を選任した。総会後の理事会で堰八義博・北海道銀行会長(61)が近藤龍夫・北海道電力顧問(71)から会長を引き継ぎ、2008年4月の発足以来4代目のトップに就任した。IMG_5930(写真は、新会長の挨拶をする堰八義博・北海道銀行会長)

 堰八新会長は、会長就任のあいさつで次のように述べた。
 
「近藤前会長が整備してきた路線を踏襲しつつ会長として次の3点を念頭に機構運営を行っていく。まず、北海道観光の中長期の具体的目標を設定して着実に推進すること。機構には現在中期事業計画があるが、民間企業では10年程度の長期経営計画がありこれを実行するため2~3年の中期経営計画がある。私は、北海道の観光振興策についても民間企業の経営計画と同様に短期、中期、長期の計画を立案、それぞれのスパンに予算をリンクさせた施策遂行をすることが必要だ」
 
「政府は新たな観光ビジョンとして2020年度にインバウンド4000万人、旅行消費額8兆円の目標を設定した。北海道は2020年にインバウンド300万人を設定している。現状、国のインバウンドの1割を北海道が占めており20年の300万人は現実味のある努力目標だ」
 
「私はインバウンドの数字は大事だと思うが、これに対応する受け入れ態勢には危惧している。観光客の数を増やすことと受け入れ体制を整備することを両輪として進めるべきと考えている」
 
「数の上で大宗を占める国内客が伸び悩んでいる現実にも目を向けて手を打たなければならない。国内外の観光客向けにハードとソフト両面の整備をかなりのスピードで進めていくべきだと考えている」
 
「国に対する積極的な働き掛けと貢献を行う。観光は国にとっても北海道にとっても経済成長の重要なテーマ。北海道は都府県の中でも観光のウエートは高くスケールも大きく、将来に向けて国に貢献できる余地がある。道内空港民営化の行く末など北海道観光に大きな影響がある。待ちの姿勢ではなく英知を結集して北海道から国に対して地元ならではの積極的な提案を行い、結果として国策としての事業を増やしていく努力をしていきたい」
 
「観光庁が募集している日本版DMOの候補登録法人に応募申請し、4月に広域連携DMO候補法人に登録された。今後は認定法人を目指して関係省庁との連携を強化したい。日本版DMOは、地域の稼ぐ力を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する観光地経営の視点に立った観光地域づくりのかじ取り役としての役割が期待されている。道内各地にもこうした取り組みを進め、これを核とした観光地域づくりが行われることが重要だと考えている」
 
「道内官民の大きな目標として観光特区構想を立ち上げるくらいの迫力が北海道にあっても良いのではないか」
 
 総会の最後に行われた新会長としての挨拶は9分間だったが、堰八新体制は「中長期計画策定」、「受け入れ態勢整備」、「空港民営化など国への貢献」を柱とする3本の矢を明確に示した。安倍首相とのロシア繋がりなど官邸の受けも良い堰八氏が経済界リーダーとしてどう手腕を発揮していくのか視線が注がれている。


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