恵庭開発(本社・札幌市)の子会社、函館国際ホテル(函館市大手町)が11月から客室のリニューアル工事に着手する。省エネ化を含めて約3億円を投じて全客室の3分の1に当たる100室を来年2月にかけてリニューアルする。同ホテルなど観光関連業界は来年2月のバレンタインデーを含めた5日間、函館湾沿岸で冬の花火大会を予定しており、同ホテルは客室リニューアルでこのイベントに向けた集客アップを狙う。
恵庭開発は2012年8月にマルハニチロホールディングス(本社・東京都江東区)から函館国際ホテル(函館市大手町)の全株式を取得し子会社化した。函館国際 ホテルは函館を代表するシティホテル。
同年秋から13年春にかけて、第1期のリニューアルとしてロビー回りやレストラン、本館客室などをリニューアルしており、今回は第2期として新館の客室を中心にリニューアルを実施する。投資額は約3億円で客室照明のLED化などにそのうち8000万円を投じる。こうした省エネ投資によって年間電気料金は約1000万円低減できる見通し。
函館は冬の観光イベントが少ないことから、同ホテルは今年2月、周辺の観光関連業界の協力を得てバレンタインデーの夜に花火を打ち上げる取り組みを試験的に行った。観光客から好評だったため、来年は日数を増やし2月11~15日の5日間、規模を拡大して行うことになっている。
同ホテルのリニューアルは、このイベントに向けた集客拡大策の一環で、2015年度末に開通する北海道新幹線開業に向けて函館観光に弾みを付ける狙いもある。