民事再生「札幌南GC駒丘コース」の代理人が札幌地裁に再生計画案提出、22日書面決議経て3月21日にも認可決定

ゴルフ業界

 民事再生による再建を目指している札幌南ゴルフクラブ駒丘コース(札幌南GC、札幌市南区)の申し立て代理人は、カネシメ高橋水産をスポンサーにした再生計画案を2月1日に札幌地裁に提出した。債権者である預託金会員の債権額85%をカットし、15%を一括払いして会員の権利は継続する。地裁は2月22日期限で会員や金融債権者の賛否を書面で問い、3月21日を再生計画認可予定日としている。(写真は、雪解けオープンも視野に入ってきた札幌南ゴルフクラブ)
 
 札幌南GCの再生を巡っては、従来から理事長を出するなど関係の深かった「カネシメ高橋水産」と北広島市にゴルフ場を所有する「キタコー」がスポンサー候補として手を上げ、1月12日に行われた第2回債権者説明会で2社がそれぞれの再生計画案を説明、会員らによる書面アンケートでスポンサーを絞り込む経過を辿ってきた。
 
 1月23日に明らかにされたアンケート結果は有効回答768票のうち437票をカネシメ高橋水産が獲得。申し立て代理人の神戸俊昭弁護士は同社をスポンサーに選定して地裁への再生計画案提出を準備してきた。
 
 2月1日に提出された再生計画案の骨子は、預託金会員の債権額のうち15%を一括払いし継続会員はこの弁済額相当分を再預託してもらうもの。会員主体で会員の権利を最優先したゴルフコースを維持し、ゴルフ場施設の整備に初年度5000万円、5年間で計9000万円の設備投資を行うとしている。
 
 また年会費を3万5000円から2万5000円に値下げ、顧客からのアンケート調査などによって会員に満足してもらえるサービス提供に努めると謳っている。
 
 経営計画では入場者数を2013年度2万1000人、14年度2万4000人、15年度2万6000人、16年度2万7000人と想定、13~15年度は経常赤字だが16年度には405万円の経常黒字を予想、以降黒字転換して安定経営を進めていく予定。
 
 地裁は再生計画案提出を受けて会員ら債権者に2月22日までに書面による賛否を問い、3月21日に認可決定する予定。
 スケジュール通りに進めば、昨年11月22日に民事再生を申し立ててから、4ヵ月で再建に向けて本格始動することになり、雪解け後の今春オープンに間に合いそうだ。

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