JAPICが「北海道の総合計画シンポジウム」開催、9つの戦略プロジェクトを提言

経済総合

 民間版国土計画の具体的提案を国に行ってきた一般社団法人日本プロジェクト産業協議会(JAPIC、事務局・東京都中央区、会長・進藤孝生日本製鉄相談役)は2026年4月15日、札幌市中央区のホテル札幌ガーデンパレスで「北海道の総合計画シンポジウム」を開催した。(写真は、「北海道の総合計画シンポジウム」で行われたパネルディスカッション)

 JAPICの国土・未来プロジェクト研究会は、地域の総合開発を検討するため、全国4ブロック(北海道ブロック、四国ブロック、近畿北部・北陸嶺南の畿北ブロック、沖縄ブロック)で「地域開発プロジェクト計画」を検討している。今回、北海道ブロック総合開発ワーキンググループ(グループ長・石井吉春北海道大学公共政策大学院客員教授ほか15委員で構成)が、『自然環境の保全・活用、交流を通じた持続的発展を目指す北海道の総合開発』をまとめたことから、その内容を共有する目的でシンポジウムが開催された。会場には約280人、オンンラインで約650人が参加した。

 基調講演では、北洋銀行の増田仁志副頭取が、『ポテンシャルを卒業する北海道』と題して話した。増田氏は、「ラピダスによる半導体産業の集積と北海道バレー構想によって、世界との競争に絡んでいくようになれば、北海道のポテンシャルは実現の時期を迎える。当行は中期計画で非金融事業に経営資源を投入するが、北海道がポテンシャルを生かして飛躍していくには、今まで以上に産官学金の連携が必要だ」と語った。

 続いてパネルディスカッションが行われ、ドーコンの今日出人社長は、「第2青函トンネルや札幌南西部での札幌環状高速道路の整備は、リダンタンシー(多重性)ネットワークの観点から整備が必要だ。今シーズンの災害級の雪対策を含め、強く地域の課題を中央に訴えるべきだ」と話した。

 公益社団法人北海道観光機構の唐神昌子会長(トーホウリゾート代表取締役)は、「世界から北海道の雪が注目されているが、今冬の新千歳空港7千人滞留のようなことが起きないような対策が必要だ。戦略プロジェクトに入っているサイクリングルートの整備は、グリーンシーズンの入り込み増にも繋がる」と語った。四国旅客鉄道の長戸正二専務は、「四国でも北海道ブランドの農水産物は大人気。そのためにも、物流、人流に必要な新幹線や高速道路など道内の高速ネットワークを、維持管理を含めて最適な形で整備していくべきだ」と述べた。
※提言した戦略プロジェクトは①自然エネルギーを活用した新しい農林水産業の展開②データセンター集積とデータハブの形成③自然エネルギー活用型まちづくりの推進④プラベートジェット受入態勢の整備⑤サイクル&トレイルルート整備⑥マルチモードによる物流機能の維持・強化⑦高速鉄道の新千歳延伸⑧札幌環状高速道路の整備⑨津軽海峡トンネル(第二青函)の整備ーーの9項目。

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