地域主体の「厚別ふれあい循環バス」、本格運行に向け札幌学院大学が特別協賛

交通・運輸

 札幌市厚別地区の路線バス廃止に伴い、地域住民らで組織する団体が実証運行をしている「厚別ふれあい循環バス」について、2026年4月1日からの本格運行に向け、新札幌にキャンパスがある学校法人札幌学院大学が、運行経費の特別協賛を行うことになった。(写真は、「厚別ふれあい循環バス」への特別協賛に関する協定締結式。協定書を持つ安孫子建雄・札学院大理事長=中央左と田中昭夫・厚別ふれあい循環バス対策検討会会長=中央右)

 JR厚別駅から地下鉄ひばりが丘駅、新さっぽろ駅などを経由してJR厚別駅に戻る循環バス(約4・2㎞)は、北海道中央バスが運行していたが、運転手不足で2025年3月末で廃止された。地域の町内会などは、新たな移動手段が必要として廃止前から検討を重ね、「厚別あれあい循環バス対策検討会」(会長・田中昭夫氏)を組織。札幌市の地域交通支援制度を初めて活用して、地域主体で「厚別ふれあい循環バス」の実証運行を2025年4月1日から始めた。

 札幌観光バス(本社・札幌市清田区)のバス1台(定員74人)を使い、JR厚別駅を始発・終着として14停留所を23分間で循環。運行時間は7時半発から17時発まで、1日15便、平日のみの運行で、料金は一律300円(現金のみだが、回数券・定期券あり)。高齢者の買い物や病院通いでの利用が多く、乗車人員は1日当たり約200人。

 実証運行中は、市が経費から運賃収入を引いた不足額を補助してきたが、本格運行後は、市の補助が上限2分の1となる。実証運行中の運賃収入は、運行経費の45~50%未満で、本格運行に移行すれば、運賃収入以外に5%弱の自主財源が必要になる。対策検討会は、新札幌にキャンパスがある学校法人札幌学院大学に特別協賛を打診、大学は、地域の一員として本格運行を支援する必要があると判断、協定を締結することにした。特別協賛金は単年度72万円で、バスに札学院大のロゴマークをラッピングする。

 2026年2月13日に、札学院大新札幌キャンパス1階コミュニティカレッジ教室で協定の締結式が行われ、対策検討会の田中会長と札学院大の安孫子建雄理事長(江別製粉相談役)が協定書に署名した。田中会長は、「今回の協定締結により、目標の収支達成率にめどが立ち、本格運行に大きな一歩を踏み出すことができた」と述べた。安孫子理事長は、「日常の移動を支えるバスを通じて、地域と共に歩む大学を自然な形で感じてもらえればうれしい」と話した。特別協賛については、地域の企業など約10社も検討している。

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