低価格・大容量の生鮮食品を強みとしている、スーパーマーケット「ロピア」を展開しているロピア(本社・川崎市幸区)の持株会社OICグループ(同・同)は、マルハニチロ(同・東京都江東区)から、国産牛の加工・生産を行っている十勝加工事業を買収する。OICグループが、北海道の事業をM&Aするのは、北海道千歳ハム(同・千歳市)に続いて2例目。
(写真は、OICグループ本社が入っているビル)
マルハニチロの畜産事業部が展開する十勝加工場事業は、帯広市内で主として国産牛の加工・生産を行い、本州地区の量販店や生協などを中心に販売している。OICグループの出身母体は精肉販売店で、傘下の「ロピア」では、精肉が売りの一つとして人気がある。マルハニチロは、同事業をOICグループに売却することが、持続的な事業運営と業容拡大に繋がると判断、売却を決めた。
具体的には、畜産事業部十勝加工場事業をマルハニチロから切り離して新設分割、新設会社は、200株を発行してマルハニチロが所有、その後2026年4月1日にOICグループに全株を譲渡する方式。譲渡額は非公表。十勝加工場事業は、2025年3月期で売上高45億5900万円、営業利益は4600万円。新設会社の名称は、十勝ミートセンターとし、資本金は1千万円の予定。
OICグループは、2024年10月に北海道千歳ハムをM&Aしており、今回は、それに続く2例目。道内の食品製造企業は、後継者や販路、資金の問題から持続的運営の岐路に立っているところが多い。道内では、コープさっぽろ(本部・札幌市西区)やセコマ(本社・札幌市中央区)が、受け皿になるケースがあるが、今後は、ロピアなどOICグループもその役割を果たしそうだ。



































