心臓血管センター大野病院が東洋水産北海道工場跡地に新病院を建設、社会医療法人釧路・孝仁会と連携

医療関係

P1070907P1070899 釧路の社会医療法人孝仁会(斉藤孝次理事長)は、10月初旬に東洋水産北海道工場跡地(札幌市西区宮の沢)約2500坪を約14億円で取得したが、この土地に札幌市内の心臓血管センター、大野病院(同市西区西野)が新病院を移転新築する計画が浮上している。孝仁会は札幌市内にグループ病院の五輪橋産科婦人科小児科病院を擁しているが、今回、大野病院とも提携し孝仁会グループの札幌拠点にするものとみられる。(写真左は札幌市西区宮の沢の東洋水産北海道工場の跡地、写真右は同区西野にある大野病院)
 
 東洋水産北海道工場は、1960年代に操業を始めており即席めんの主力工場として稼動を続けてきた。しかし、老朽化や周辺の開発が進み工場立地としては相応しくないとして昨年4月に石狩湾新港に工場移転、その後旧工場の建屋は解体され更地になっていた。
 
 土地の面積は約2500坪。大半は自社所有の土地だったが操業時から200坪程度の土地を賃借しており、東洋水産はその土地を含めて売却を計画。ただその土地オーナーは売却先としてマンション等ではなく公的利用に供する売却を条件にしていた。
 
 このオーナーの意向を受けて東洋水産は医療関係等に入札をアナウンス。当初は孝仁会とともに大野病院を運営する社会医療法人碩心会(大野猛三理事長)も入札の意向を示していた。ただ、直前になって碩心会は孝仁会と連携、結果、孝仁会が約14億円で取得することになった。売買の決済は10月初旬。
 
 孝仁会は、釧路孝仁会記念病院や釧路脳神経外科など釧路市内4ヵ所、中標津町や留萌市などにも医療施設を擁し、札幌市内では2011年に五輪橋産科婦人科小児科病院をグループ化した。
 
 碩心会大野病院は、数年前から病院の移転新築を検討しており、今回、孝仁会と手を組むことにより新病院建設が実現できることになる。なお、大野病院の病床数は約200。
 
 東洋水産跡地は、札幌市西区宮の沢2条1丁目の国道5号線沿いで地下鉄東西線宮の沢駅と至近。周囲には市の施設である生涯学習センター「ちえりあ」や石屋製菓の本社工場と白い恋人パークがある。
 孝仁会は、病院とともに介護施設やサービス付き高齢者向け住宅などの建設を想定している。

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