「ホクノー厚別5条店」閉店へ、床が傾いた名物スーパー36年で幕

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 札幌市厚別区の地域密着スーパーを展開するホクノー(本社・札幌市厚別区)は、「ホクノー厚別5条店(愛称・ちびホク厚別5条店)」を、2025年9月20日(土)に閉店する。店舗老朽化と売り上げの低迷が理由。大型スーパーとはひと味違う、文字通り普段使いの小型スーパーが姿を消す。(写真は、2025年9月20日で閉店する「ホクノー厚別5条店」)

「ホクノー厚別5条店」は、厚別青葉通と厚別東通の交差点の北東角に立地している。1989年にオープンした売り場面積約80坪の小型スーパー。土地は賃借で、建物はホクノーの自前物件。オープン当時、周辺には、JR新札幌駅や地下鉄新さっぽろ駅に直結したダイエー店舗しかスーパーはなかったが、その後は、マルイマート新さっぽろ店(現卸売スーパー新さっぽろ店)、西友厚別店(現イオン札幌厚別店)などが進出、近年は、不採算が続いていた。

 同店は、20年ほど前から建物が西に傾き、店内に入っても床の傾きが分かるほどになっていた。ホクノーによると、マンションと一体型の店舗に建て替える方向も検討したというが、採算が合わないとして断念、閉店を決めた。同店店長は、「ホクノー新札幌店」(厚別中央1条6丁目3-1)と兼務店長のため、閉店後は、新札幌店店長専任となり、パート・アルバイト従業員の雇用も新札幌店で継続する。

 ホクノーの野地秀一社長は、「店長、パート従業員が一丸となって運営してきた店舗だったが、閉店によって地域の皆さまにご迷惑をお掛けすることになり申し訳ない。スーパー事業の業績回復に努め、再びこの地域に店舗を出せるようにしたい」と話している。「厚別5条店」の閉店によって、ホクノーの店舗は「中央店」「新札幌店」「厚別東2号店」「もみじ台南店」の4店舗になる。

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