「エア・ウォーター水素ステーション札幌大通東」開所式

経済総合

 エア・ウォーター(本社・大阪市中央区)は、2025年5月23日、札幌市中央体育館跡地に整備した「エア・ウォーター水素ステーション札幌大通東」(札幌市中央区大通東5丁目12-22)の開所式を行った。燃料電池自動車(FCEV)だけでなく、燃料電池バスやトラックなど大型商用車両への充填も可能な、道内初の大規模商用水素ステーション。既に同年4月1日から稼働を始めている。(「エア・ウォーター水素ステーション札幌大通東」の開所を祝うテープカット)

 開所式は、現地のトレーラー庫内で行われ、経済産業省や道、札幌市などから関係者約60人が出席した。エア・ウォーターの松林良祐社長は、「北海道は、エア・ウォーターの創業の地(源流の1社、ほくさん)でもある。札幌に水素ステーションを開所できたのは、カーボンニュートラルへの取り組みの象徴になり、意義深い」と挨拶した。来賓として出席した道の三橋剛副知事は、「水素を燃料とする大型商用車にも対応できる北海道初の施設であり、隣接地に予定されている集客交流施設でも水素を利用することで、地域住民が水素エネルギーを身近に感じて利用いただけるスポットになる。北海道の水素社会の発展に大きく寄与することを期待している」と述べた。

 札幌市の秋元克広市長は、「大通東エリアは、創成イーストとして新しい札幌の開発が進んでいる地域。それを象徴するのが水素モデル街区で、水素ステーションは第1弾。隣接地には、水素を市民の皆さんに身近に使っていただく交流施設も、民間提案で2028年3月に整備することになっている」と、災害に強く環境にやさしいモデル地区の嚆矢になることを強調した。

 施設内には、苫小牧で発生させた水素を運び込む貯蔵エリア、圧縮機・冷凍機、蓄圧器、冷凍機、充填エリア、事務所棟からなる。FCEVは、満タンが水素ガス約5kg(約55㎥)で、650km~850kmを走ることができる。札幌市内では、約30台のFCEVが登録されているが、2030年に3000台(北海道全体では9000台)の普及を目指している。

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