森永乳業(本社・東京都港区)は2025年5月13日、恵庭市に新工場「北海道えにわ工場」(恵庭市戸磯604)を建設すると発表した。常温保存可能なロングライフ牛乳を中心とした牛乳類などの製造を行い、生産供給体制の構築を図る。(写真は、「北海道えにわ工場」の建設予定地=旧「札幌工場」解体当時)
森永乳業は、新たに策定した「中期経営計画2025‐28」において、構造改革を基本方針の一つとして掲げており、「北海道えにわ工場」を建設することで、生産体制再編による生産効率の向上に取り組む。「北海道えにわ工場」では、常温保存可能なロングライフ牛乳を中心とした牛乳類などの安定的で効率的な生産供給体制を構築し、EC(電子商取引)や海外輸出など新規需要を獲得することで、収益性の向上を図っていく。
また、国内生乳生産の最大エリアである北海道に牛乳類の製造拠点を設けることによって、安定的で長期的な乳原料の確保につなげる。北海道で生乳生産基盤を維持することで、酪農乳業界に貢献する一方、作業の自動化やソーラーパネルの設置など、人や環境に配慮したサステナブルな工場を目指す。新工場の延床面積は、約3939坪(約1万3000㎡)、生産品目は牛乳類、生産能力は年間約5万kl、投資予定額は約147億円。2025年4月に着工、2027年4月稼働を予定している。建設場所は、旧「札幌工場」跡地となるもよう。
森永乳業の道内工場には、年間約30万tの生乳から乳製品を製造している、日本有数の大型乳処理工場である佐呂間工場(常呂郡佐呂間町)、社内で唯一ナチュラルチーズを製造している別海工場(野付郡別海町)がある。