アインファーマシーズ(本社・札幌市)は、9月17日に「アインズ&トルペ アルシュ店」(札幌市中央区)を閉店する。アインファーマシーズがドラックとコスメの店舗を閉店するのは、今年に入って札幌市内3店舗目。店舗の収益性など効率化を進める一環とみられる。(写真は、7月21日に閉店したアインズダイエー栄町店=左と9月17日に閉店するアインズ&トルペ アルシュ店)
「アインズ&トルペ」と「アインズ」は、同社が展開するドラッグストア。2類、3類の医薬品とともに化粧品などコスメ部門を強化した都市型店舗が「アインズ&トルペ」で日用雑貨、食品も揃えているのが「アインズ」。
道内のドラッグストア業界は、「ツルハ」を筆頭に「サッポロドラッグストアー」の2強が熾烈な出店競争を繰り広げている。ここに、「ココカラファイン」や「セイムス」、「サンドラッグ」、「コクミン」など本州勢を交えた三つ巴の混戦が続いている。
その中で、アインファーマシーズはこれら各社のドラッグストア展開とは差別化した「アインズ&トルペ」で都市型の高質化したイメージを先行させ、ドラッグストア業界としては主流の多店舗化によるドミナント出店とは一線を画している。
今年2月にはテナント入居している札幌駅前通に面したビルの建て替えと近隣に最新店舗ができたことに伴いアインズ&トルペ札幌店を閉店、7月21日にはダイエー栄町店(東区)の1階に入っていたアインズ店舗を閉店、さらに9月17日には市内中心部のアルシュビル地下2階のアインズ&トルペ店舗を閉店する。
ドミナント出店による自店競合も厭わず、面としてシェアを確保しようというドラッグストア業界の競争原理とは正反対のピンポイント店舗による顧客の深掘りマーチャンダイジング(MD)の実践と言えそう。