コープさっぽろ(本部・札幌市西区)と書籍・文具・音楽・飲食の複合大型専門店「コーチャンフォー」を展開するリラィアブル(本社・釧路市)は、2024年9月4日、読書推進を通じた子育て支援や物流、出店の協業を見据えた包括連携協定を締結した。(写真は、包括連携協定締結式。左からリラィアブル・佐藤暁哉社長、コープさっぽろ・大見英明理事長)
コープさっぽろは、2010年から、1~2歳の子どもがいる組合員世帯に4ヵ月毎に1冊、合計8冊を届ける「えほんがトドック」活動を開始、小さな時から文字や活字に親しめる環境づくりを進めている。これまでに、累計で13万人の子どもに60万冊を配布した。また、組合員活動の一環として、「よみきかせ隊」を結成、地域のトドックステーションなどで「よみきかせ会」を定期開催している。
リラィアブルは、書籍販売の中でも児童書に力を入れており、テレビ局アナウンサーや高校生による「読み聞かせ会」を店舗で実施するなどしてきた。同社は、2024年7月8日に、北海道と読書活動などを通じた、北海道の魅力づくりに関する包括連携協定締結しており、「読書」を中核にした地域社会への貢献を進めるため、今回、共通の土壌があるコープさっぽろと協定を締結した。両者間の交流はこれまでなかったが、書籍販売の日本出版販売を通じて知り合う機会を得て、協定締結に至った。
具体的には、「コーチャンフォー」店舗に「えほんがトドック」のバックナンバーを揃えるなど絵本文化を協働で推進するほか、読み聞かせ会を共同開催、乳幼児期に読書週間が身に付く仕組みを共同開発する。また、道内書籍物流に関して、コープさっぽろの物流網活用や、関東で展開する「コーチャンフォー」店舗でコープさっぽろのPB(プライベートブランド)商品を販売することも検討する。
協定締結式で、コープさっぽろの大見英明理事長は、「読書推進を通じた子育て支援や地域貢献活動での連携が中心となるが、さらに幅を広げて互いの事業の連携も含めて取り組みたい」と語った。また、リラィアブルの佐藤暁哉社長は、「民間事業者と協定を結ぶのは初めてだが、コープさっぽろと当社が連携することによって、道民の利便性を向上させたい。また、北海道での書籍物流問題の改善も見出していきたい」と話した。