新ひだか町三石の「ぽると・みついし」、地域の子どもたちに地元の魅力を発信する“宝箱”

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 日高郡新ひだか町三石地区で、2021年夏に開業した「ぽると・みついし」。グリーンツーリズムの仕組みをこの地域に根付かせ、地域の子どもたちが、さまざまなアクティビティを体験することで、ふるさと教育に繋げようという目的で設立された。(写真は、「ぽると・みついし」の外観)

「ぽると・みついし」の事業は、多岐に及ぶ。ツアー関連では、星空観賞ツアー、日高山脈眺望ツアー、地元三石地区にある、競走馬生産牧場を複数ヵ所巡る馬旅のほか、海釣りに川釣り、レンタカー、レンタサイクルなど多岐の事業を行っている。

 店舗兼カフェでは、こだわりのコーヒーやカプチーノ、ふんわりと泡が乗ったホットミルクを提供。また、ハーブティーには、ホットのクリアブルー、水出しのクリアパープル、個性的で、鮮やかな色彩が映えるマロウブルーを揃える。この他にも、飲むお出しやこぶ茶エスプレッソ、健康食としても関心の高い、きく芋を焙煎したきく茶など、メニューは実に多彩。そんなドリンクのお供にぴったりな地元銘菓・「元祖三石羊羹」のほか、「冬澤さんちのあんドーナツ」に「カレーパン」、豚肉まんにミルクジェラートなどスイーツ、軽食も充実している。

(写真は、「ぽると・みついし」の店内)

 さらに、物販では、アウトドアブランドのmontbell(モンベル、本社・大阪市西区)フレンドショップになっているため、同ブランドのアパレル商品やアウトドアグッズも数多く揃えている。これだけではない。1950年前後に活躍した三石生まれで10戦10勝、伝説のダービー馬「トキノミノル」のキャラクターグッズや、アイヌ文様の工芸品、「ぽると・みついし」オリジナル商品など、こだわりの商品もある。オンラインストアも展開、新ひだか町の商品がラインナップされ、地元愛に溢れたeショップになっている。

(写真は、「ぽると・みついし」の海釣り体験)

 この地域では2024年夏、国内最大の広さを有する日高山脈襟裳十勝国立公園が誕生、アウトドア、アドベンチャー観光が、熱を帯びそうな兆しを見せている。しかし、「ぽると・みついし」は、こうした国立公園化の動きを見越して開業したのではなく、橋本勝司社長が、10年ほど前から取り組んできた思いを結実させたものだ。その思いとは、「地域の子どもたちに、ふるさとのことをより多く知ってもらいたい」ということ。
 
 橋本社長が自ら、何年にもわたって地元の歴史や特徴を調べ、子どもたちに伝えていきたい地域の魅力をぎっしりと詰まらせた、モノとコトの宝箱が「ぽると・みついし」。国立公園誕生の祝賀ムードに、地に足の着いた橋本社長の取り組みが彩りを添えている。

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