PrimoPinguino(プリモピングイーノ)・木下峻一代表取締役インタビュー「中小企業の採用支援特化型コンサルティング」

経済総合

 北海道・千歳市出身で、2年前に東京で中小、中堅企業やベンチャーの採用力強化、人材育成、人材定着をサポートするPrimoPinguino(プリモピングイーノ)を起業した木下峻一代表取締役(36)。人手不足や生産年齢人口の減少が続き、企業にとっては、これまで以上に人事・採用の重要性は高まっている。人事・採用を基軸にした経営顧問、COO(最高経営執行責任者)代行といったビジネスを志向する木下代表取締役に、事業の中身と目指す方向を聞いた。(写真は、PrimoPinguino・木下峻一代表取締役)

ーー経歴を教えてください。

 木下 1988年8月、千歳市生まれ、36歳です。中央大学法学部を卒業後に、札幌の経営コンサルティング会社のクラーク総研に入社し、法人営業やセミナー運営を担当しました。その後、恵庭リサーチ・ビジネスパークに転職して、産業支援、起業支援に従事しました。その後は、再び東京に出て、人事コンサルティングの会社で法人営業の仕事をした後、新規事業の立ち上げコンサルティングを手掛けるベンチャー企業で、人事・採用担当としてのキャリアを歩み始め、その後も東海地区のソフトウェアメーカーやコンサルティング会社で人事・採用を担当しました。その後、縁あって三度東京へ。IT企業で人事を担当した後に起業しました。いろんな方が背中を押してくれ、会社員生活10年を終えるタイミングで一念発起して独立しました。それが、2022年5月に設立した、人事顧問・採用顧問・採用代行を手掛けるPrimoPinguino(プリモピングイーノ)株式会社です。プリモピングイーノはイタリア語で、英訳はファーストペンギン。海に最初に飛び込むペンギンから着想を得て、この社名にしました。

 ーーなぜその社名にしたのですか。

 木下 私の人生観として大事にしていることは、率先垂範です。言うは易く行うは難し。まず、自分がやってみること。コンサルティング会社の中には、枠組みづくりや助言に注力するところもありますが、そうではなく、助言や提案をしたうえで、自分が最初に海に飛び込むペンギンのように、まずやってみる。形のない0から1をつくって、お客さまがあとに続いていけるような状態にしていくのが、私のスタイルです。ファーストペンギンにこだわりがあったので、この社名にしました。

 ーー仕事の中身はどういうものですか。

 木下 人事顧問・採用顧問と採用代行です。中小、中堅企業やベンチャーの採用力を強化したり、人材育成、人材定着のサポートをしたりしています。採用や人材育成を積極的に行っている企業は、人事専任者や人事担当部門を企業内に置いていますが、コストセンターということもあり、全ての会社が置けるわけではありません。また、置いていたとしても、残念ながら機能していないケースや人員が不足しているケースもあります。そこで、外部のプロ人材に、採用や育成の一部業務をアウトソーシングすることが、東京の大企業やベンチャーではメジャーになっています。

 当社も、そうしたアウトソーシングの仕事を受けますが、受託した企業の採用戦略や求人コンセプトといった全体設計から考えて、どう採用していくのがベストなのかというアドバイスとその実務の代行に力を入れています。場合によっては、社員として採用するのではなくて、外部のプロ人材や副業人材の活用、または、システムの利活用といった別の視点を提供することもしています。多額の採用コストをかけることが、その企業にとって本当にプラスなのかどうかという視点も必要と考えています。

 いわば企業の人事顧問、採用顧問という立ち位置での仕事です。ときに、採用や人事の領域だけではなく、経営面に深く入り込んだ相談を受けることもあります。私自身、経営の経験は、まだ3年目と浅く、また、会社員時代に経営コンサルティングに携わっていたわけではないので、自らを経営コンサルタントと名乗るつもりはありませんが、人事・採用に絡む部分に関しては、経営者の右腕となる形で戦略面からアドバイスをさせていただいています。

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