SATO社労士法人が中国・上海市に現地法人「SATO商務コンサル有限公司」設立、日系社労士法人初の中国進出

経済総合

 SATO社会保険労務士法人(本部・札幌市)は中国上海市に現地法人「SATO商務コンサル有限公司」を設立、営業許可を取得した。日本の社労士法人が中国で本格ビジネスを展開するのは初めて。日系進出企業を中心に労務管理サービスを受注し中国市場を開拓、売り上げ増に結び付ける。(写真は、現地法人の董事長を兼務するSATO社労士法人CEOの佐藤良雄氏)
 
 SATO社労士法人は、札幌のほか東京、名古屋、大阪、福岡など国内7ヵ所に拠点を持ち取引先約5200社を抱える日本最大の社労士事務所。国内では生産年齢人口の減少や労務管理の電子化などによってマーケットは縮小傾向にあり、シェアを拡大する以外に売り上げ増が見込めなくなっている。
 
 このため、拡大マーケットである中国に照準を当て、現地進出している日系の経理会計事務所、マイツグループ内で1年半前から市場調査や労務管理のトレーニングを積んできた。今回、準備が整ったため5月初旬に現地法人「SATO商務コンサル有限公司」を設立、中国政府から営業許可を得て本格的な営業を始めることになった。当初は日本人1人、中国人1人の2人体制でスタートし、現地進出している日系企業から労務管理サービスを受注する。
 
 中国では、化粧品展開している富士フィルムや大和ハウス工業、ローソンなど大手企業が進出しているが、SATO社労士法人は日本国内でこうした大手企業の労務管理サービスを担っていることから中国現地法人でも受注獲得を狙う。また、マクドナルドやケンタッキーフライドチキン、スターバックスと言った外食チェーンの分野でも営業攻勢をかけていく。
 
 6月21日には、上海現地法人の開業記念セミナーも現地で開催する。社会保障省労働科学研究所労働争議研究室の李天国室長が『これからの中国労働法・中国労働市場はどこへ向かっていくのか』をテーマに講演、100人規模の参加を見込んでいる。

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