サッポロドラッグストアー(本社・札幌市)が清田店(同市清田区清田2条2丁目)出店を決めたことで、半径500m足らずの範囲にドラッグストア3店舗がひしめき合うドラッグ激戦区が年内にも形成されることになった。ドラッグストアの年間売上高は7~8億円とされ、一挙に3倍の供給力になる。来年以降、消耗戦に入ることは確実だ。食品など来店頻度を高める品揃えが激戦を耐え抜く鍵になりそう。(今冬にはツルハ、サツドラの新規店舗に挟まれることになるセイムス清田店=写真左とサツドラ清田店の出店予定地=写真右)
 
 サツドラが進出するのは、清田区清田2条2丁目124番地。北雄ラッキー清田店の南側に位置する。敷地面積は4220㎡でここにサツドラ店舗(1383㎡)と物販店(153㎡)の2棟を建設する。建物は自社物件で店舗新設日は11月27日。
 
 サツドラは、北雄ラッキー清田店の建て替え時期を睨んで同一敷地内へのショッピングセンター(SC)形成を狙っていたが、北雄ラッキーは建て替えを延期、リニューアルに留めたためサツドラは南側隣接地に単独出店することを決めた。
 
 サツドラの清田店出店が明らかになったほぼ同時期に、約300m離れた場所で食品スーパー、ダイイチとドラッグストア、ツルハの出店が公表された。ツルハの店舗名は清田2条店で店舗面積は約970㎡。新設日は11月1日が予定され、サツドラよりも一足早くオープンを迎えることになりそう。
 
 サツドラ、ツルハが挟み撃ちのように新規店舗を構える中で、守勢に立たされるのが既に出店しているセイムス。セイムスは富士薬品(本社・埼玉県さいたま市)グループのドラッグストアで札幌市内に4店舗を展開。「清田店」は酒販店のビックリッキーやインターネットカフェの自遊空間と商業集積しているが、ツルハが出店する真向かいに位置する。
 
 ツルハとサツドラは共に道内資本として札幌市内で鍔迫り合いを繰り広げている。目下のところ、ツルハ90店強、サツドラ40店弱とツルハ優位は動かないがサツドラの強みは食品のウエートが3割強と高く食品スーパーの顧客も取り込んでいる点。
 
 ツルハ、サツドラの面子を賭けた清田の戦いは全国ドラッグ、セイムスを巻き込みながら来年以降に激しく展開されそう。地場2社と全国系ドラッグストアがシェア争いを繰り広げる構図は、清田以外でも増えていきそうだ。


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