ハンディキャップスキー大会が札幌テイネスキー場で開催、身障者や知的障害者ら約60人が華麗で豪快な滑り競う

社会・文化

 ハンディキャップを持つ人たちの全道的なスキー大会である第34回全道ハンディキャップスキー大会が17日、札幌テイネ聖火台オーシャンコース(札幌市手稲区)で開かれた。この大会は札幌大通ライオンズクラブとの共催大会で、第17回札幌大通ライオンズクラブ杯ハンディキャップスキーメモリアル大会の冠も付き全道から約60人の身障者や知的障害者が参加。日頃鍛えたスキー技術を競い合った。ハンディキャップを持つ人たちの全道的なスキー大会はこの大会が唯一になっている。(写真は、レースに参加した障害者たちの滑り)
 
 北海道ハンディキャップスキー協会が主催する全道ハンディキャップスキー大会は、1980年に三笠宮寛仁親王の指導で始まり、障害者と健常者が共に作り、共に競い、共に喜びを分か立ち会う大会として今年で34回目を迎える。一方、札幌大通ライオンズクラブも97年からハンディキャップスキー大会を独自に開催してきた。
 
 しかし、資金的な問題もあって道ハンディキャップスキー協会が単独で大会を開催することが難しくなり、2005年から同時開催されるようになっている。
 
 また、この大会には札幌稲雲高校の生徒や教師がボランティアで運営面をサポート、高校生が社会学習をする機会にもなっている。
 
 今大会には、全道から身体障害や知的障害の約60人が参加。67歳から7歳までが1本スキーや2本スキー、チェアスキーで技を競った。テイネ聖火台オーシャンコースは、最大傾度20度あり、70mから500mまでを3クラスに分けて実際の滑降タイムを競うレースと自身が申告したタイムと実際のタイム差を競い合う申告タイムレースがそれぞれ行われた。申告タイムレースで優勝した選手はその差がわずかに0・02秒だった。
 
 閉会式では、講評として道ハンディキャップ協会理事で技術代表の渡辺賢一氏がBクラスで優勝した岩谷航汰君(10)の滑りを取り上げ、「岩谷君は最高の滑りを見せてくれた。来年は是非Aクラスで参加して欲しい」と称えた。
 
(写真上はメダルを授与される上位入賞者=左とBクラスで優勝した岩谷航汰君=右。写真下は、野呂幸司氏の音頭で参加者全員で三唱した『シーハイル』)
  

 その後、各クラスの成績発表と表彰が行われメダルや盾が授与された。締めくくりは、恒例の『シーハイル』三唱。札幌大通ライオンズクラブ会員で道ハンディキャップスキー協会参与の野呂幸司氏(ディール企画社長)が、『スキー万歳』を意味するドイツ語の『シーハイル』の音頭を取り、参加者やボランティアの稲雲高校約80人の生徒らがともに大きな声で三唱、今年の大会の成功と来年再びこの大会で会うことを誓い合って閉会した。

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