食品スーパーの産直(本社・札幌市)は4月上旬に札幌市豊平区に西岡店(西岡3条5丁目)を出店する。閉店したホームセンター「ビバホーム」の後継テナントとして居抜き出店する。産直は『生鮮市場』の直営店舗を札幌市内や江別市に5店舗展開、提携している北海道ジェイ・アール・フレッシュネス・リテール(本社・札幌市)は市内外に8店舗を出店しており、今回の新店で『生鮮市場』は14店舗になる。(写真は、産直が居抜き出店する『ビバパークにしおか』の核店舗)
産直が出店するのは、ビバホーム西岡店が核テナントとして出店していたネイバーフッド型ショッピングセンター(近隣型SC)『ビバパークにしおか』。
100円ショップ「セリア」、ブックオフ、東京靴流通センターなどが集積している。土地建物の所有者は有限会社丸三商(札幌市豊平区西岡)。「ビバホーム」閉店後に店舗面積の変更届が札幌市に出されており、「ビバホーム」より店舗面積は小さくなり、産直仕様に変更される。
産直は、『生鮮市場』のストアネームで知られ札幌市内に「北郷店」、「月寒店」、「平岡店」、「ふしこ店」、江別市内に「江別店」を展開。
産直のノウハウを取り入れたJR北海道の子会社、北海道ジェイ・アール・フレッシュネス・リテールは、同じストアネームを使った店舗を札幌市内に6店舗、岩見沢市、江別市に2店舗を営業している。
帝国データバンク札幌支店が昨年公表した道内スーパー売上高ランキングによると、2011年度で北海道ジェイ・アール・フレッシュネス・リテールは約160億円を売上げて15位にランクされている。単純計算では1店舗当たり20億円を売り上げていることになる。
産直はベスト20のランク外になっているものの100億円近くは売り上げているものと見られ、『生鮮市場』グループとしては250億円程度とされる。この規模は、ダイイチに次ぐ売上げ。
札幌市内の食品スーパーは、低価格競争が激しく各社とも利益率の低迷を余儀なくされているが、産直は独自の仕入れルートを持つなど独立系の地場企業として底堅い展開をしている。
今回、産直が出店する西岡店から200mほど南には格安食品スーパーの「ザ・ビッグ西岡店」(マックスバリュ北海道が運営)があり、2店間の競争が始まりそうだ。