豆腐、油揚げ、こんにゃく、白滝、ところてんなど、スーパーマーケットでは、和日配食品と分類される商品の製造・販売を行っていた大山食品(本社・小樽市天神2丁目9-28)が、札幌地裁小樽支部に自己破産申し立てを行った。申し立ては2月28日付。負債総額は約5億円。(写真は、札幌地裁、高裁が入る建物の裁判所表札プレート)
大山食品は、1949年に創業し1954年に株式会社に改組、設立された。創業から74年の歴史を持つ小樽でも老舗の和日配食品メーカー。東京商工リサーチ北海道支社(札幌市中央区)によると、1987年5月期には売上高12億5200万円を計上していたが、利益率が低く内部留保の蓄積が進まず、その後は食環境の変化や和日配市場のパイ縮小で減収が続いていた。
2018年9月に発生した北海道胆振東部地震の影響で工場停止を余儀なくされ、廃棄ロスも生じて2019年5月期は7200万円の純損失を計上、債務超過になった。
さらに新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年以降は、和日配の中心需要層である高齢者の外食自粛が響き、スーパーでの売れ行きが振るわず、2022年5月期まで4期連続の赤字を計上。資本金4800万円に対して債務超過額は1億7800万円になった。
今期(2023年5月期)に入ってからも、原材料費やエネルギーコストの上昇が続き、需要回復も大きく見込めないため、事業継続を断念、自己破産手続きの開始決定の申し立てを行った。
同社の主な販売先は、産直生鮮市場、JR生鮮市場、トライアル、業務スーパー、ドン・キホーテ、北海市場、西條。