高級食パン逆風「め組の庭 苫小牧店」閉店、恵庭の店舗に運営集中

経済総合

 ベーカリープロデューサー岸本拓也氏の支援を受けて開業した北海道の食パン専門店が、閉店を余儀なくされている。「わままなジュリエット」(札幌市豊平区)に続いて、「め組の庭 苫小牧店」(苫小牧市)も営業を終了する。ユニークなネーミングで脚光を浴びた店舗が逆回転を始めた。(写真は、運営を集中して継続する恵庭市の「め組の庭」店内)

 10月31日に閉店した「わがままなジュリエット」に続き、11月20日(日)で閉店することになったのは、「め組の庭苫小牧店」(同市緑町2丁目8-5、ツチダビル1階)。同店は、高所作業を行う鳶(とび)の専門会社ニナイテック(本社・恵庭市)が2021年4月に、岸本氏の支援を受けて開業した高級食パン専門店「め組の庭」(恵庭市)の2号店。2022年4月にオープンしたばかりだったが、7ヵ月で閉店を余儀なくされた。

 高級食パン専門店は、全国的に閉店が増えている。ブームに乗って一気に増えた専門店だったが、一定程度の需要を根付かせたもののブームが下火になったことに加え、原材料費の高騰もあって運営継続が困難になった店舗が、債務の膨らむ前に閉店を選択しているようだ。
 
 北海道では、2021年10月に「ル・ミトロン札幌円山店」(札幌市中央区)、2022年4月に「あの人はナルシスト」(釧路郡釧路町、帯広の「大地はドラムと優しい麦 釧路店」として承継)、同年9月に「ベーカリー・ワンカラット」(同市南区)、10月には「わがままなジュリエット」がそれぞれ閉店した。ただ、「わがままなジュリエット」は母店の位置付けである「乃木坂な妻たち」(札幌市中央区)、「め組の庭」も本店の位置付けである店舗(恵庭市)は、いずれも運営を続ける。店舗縮小により経営資源を集中させて逆風を跳ね返す考えのようだ。

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