サツドラホールディングス(HD、本社・札幌市東区)の子会社、サッポロドラッグストアー(同・同)は11月16日、札幌大学の敷地内に「サツドラ西岡札大前店」(同市豊平区西岡3条7丁目3-13)をオープンさせた。大学の敷地内にドラッグストアが出店するのは初めてで、店舗の販売データを大学の授業で活用、産学連携で地域コミュニティづくりも進める。(写真は、「サツドラ西岡札大前店」)
(写真は、開店前の朝礼を行うサツドラHD・富山浩樹社長)
サツドラHDと札幌大学は、2021年9月2日に包括連携協定を締結、社員と学生の意見交換を実施するなど協働事業を推進してきた。同大は今年度からデータサイエンス講座も設け、サツドラが講師を派遣、関係を深めてきた。
こうした産学連携をさらに深める目的で、「サツドラ西岡札大前店」を出店することにした。水源地通に面した敷地を札大が提供、サッポロドラッグストアーが賃借して自前で店舗を建設した。
店舗面積は約453坪(1498㎡)で、サツドラの標準フォーマットよりやや大きいが、SKU(在庫保管単位)は約2万品目と標準的な品揃え。薬、化粧品、日用品、加工食品、日配品、米、酒などのほか、青果、精肉、惣菜も提供する。店内には、ガラス張りのカフェスペース(22席)も設け、大学や学生による地域住民に向けたイベント開催などに利用する。
札大構内にラボを設けて、店舗販売データを授業で活用するほか、学生の企画による商品開発にも取り組む。また、産学連携によって地域の接点を深めていく。学生証と地域共通カード「EZOCA」を連携させ、購買履歴の分析などへの利用も検討する。
札大卒業生でもあるサツドラHDの富山浩樹社長は、「もともと西岡地区には出店したかったが、札大との連携協定に基づき、地域貢献の取り組みの一環として店舗を出すことができた。学生が実ビジネスと触れ合える場としても活用したい」と話した。
富山社長の学生時代にゼミ(会計学)担当だった靏日出郎副学長は、「この店舗をベースに、新しい形の産学連携の取り組みを進めたい。札大は敷地が広いので土地を貸すことができた。出店によって地域に賑わいが出ることを期待したい」と語った。
(写真は、「サツドラ西岡札大前店」の店内)