道東アークス北野達志新社長インタビュー「日々の積み重ねで、商品力・接客力を磨く」

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 アークス(本社・札幌市中央区)グループの道東アークス(同・北見市)新社長に、5月16日付で北野達志氏(60)が就任した。北野氏は、ラルズで店長経験を重ねてグループだったホームストア(室蘭市)の取締役を務めるなど食品スーパー22年間勤務の後、カインズFC(フランチャイズ)店舗の立ち上げに関わり、ホームセンター業界に15年間身を置いた。食品スーパーとホームセンターの両方の現場を知るアークスグループの中でも珍しい存在。その経験を生かして道東アークスをどう導くか、北野新社長にインタビューした。(写真は、インタビューに応じる道東アークス・北野達志社長)
〈きたの・たつし〉1962年8月生まれ、60歳。1985年3月大丸スーパー(現アークス)入社、2004年6月ラルズ営業本部第2運営部ゼネラルマネジャー、2005年5月ホームストア取締役、2007年5月エルディ取締役、2017年5月同社常務取締役、2019年5月同社専務取締役、2021年5月同社代表取締役専務、2022年5月道東アークス代表取締役社長兼営業本部長就任。

 ーー経歴を教えてください。

 北野 1985年に新卒で大丸スーパー(現アークス)に入社しました。最初は、生鮮の食肉部門に配属になり経験を積んでから、月寒店や里塚店、千歳店、明徳店、エクストラの店長を務めました。千歳店、明徳店、エクストラは、オープン時の店長でした。2002年にオープンしたエクストラの店長を2年ほど務めた後に、販売統括部ゼネラルマネジャーに就き、ビッグハウス担当として猫宮(一久)さん(現ラルズ社長)のサブとして一緒に1年くらい働きました。その後、室蘭のホームストア(現ラルズ室蘭地区本部)に出向しました。当時、ラルズの副社長だった斉藤(弘)さんが、ホームストアの社長を兼務するようになって、私は店舗運営部の取締役として出向しました。ホームストアでは店舗を移転オープンさせたり、中島のモルエショッピングセンターの核店舗として2005年スーパーアークスをオープンさせたりしました。

 ーーその後、食品スーパーからホームセンターに活躍の場が変わりますね。

 北野 北広島市大曲のショッピングセンター開発でホームセンターを組み込もうということになり、グループ内で自社運営できないかという話が浮上しました。当時も今も、カインズはホームセンターとしては一番手です。フランチャイズ店舗の募集もしているというので、カインズFCシステムを利用させてもらい、自社運営しようということになったようです。アークスグループの事業会社は食品スーパー専門だったことから、戦略的にさまざまな事業をしているエルディが運営を担当することになりました。誰が担当するかとなって、私が指名され2007年にエルディに出向しました。

 ーー食品スーパーとホームセンターでは、仕入れや運営などが全く違いますね。
 
 北野 全然違いますが、誰も経験者がいませんでした。エルディでは、ホームセンター事業の責任者として取締役に就きました。店長兼取締役ということで2008年に大曲店の立ち上げをしました。その後、3店舗まで増えて現在は黒字化しています。エルディは、その他の事業も行っていて、ドラッグストア事業が加わったり離れたりしたほか、DPE事業を加えたりしました。2019年に専務取締役、2021年5月には代表取締役専務に就任しました。

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