プロ野球北海道日本ハムの栗山英樹監督が第2のふるさと栗山町で優勝パレード、6000人が祝福

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 まちおこしにひと役――来年のプロ野球北海道日本ハム移転10周年記念の北海道全力応援プロジェクトの先陣を切るように真冬の栗山町が燃えた。就任1年目で、プロ野球パ・リーグを制した日ハムの栗山英樹監督は22日、たった1人で愛用の軽トラックの荷台に乗り駅前通りを優勝パレードした。駅前通り500mの両側には約6000人のファンが集まり雪と紙吹雪が舞う中、拍手と歓声が商店街を埋めた。(写真は、軽トラックの荷台から沿道に詰めかけたファンに手を振る栗山英樹監督=左と手づくりのボードを持ち祝福するファン=右)
 
 このパレードは、町や栗山商工会議所など実行委員会が主催したもので、栗山氏が日ハム監督に就く前からの等身大の交流から生まれたもの。
栗山氏は13年前に東京から「同姓のマチ」である栗山に移住。マチの外れにある高台に私設の少年野球上・栗の樹ファームを造ったり観光大使として町民たちと地道な交流を続けてきた。
 
 こうした密度の濃い交流の上に、日ハム監督就任、パ・リーグ優勝という快挙が華を添え、たった一人の優勝パレードが実現した。
 
 パレードは、まさに町民手づくり。栗山監督が普段から町内で使っている軽トラックを引っ張るのは町内の野球少年団の約60人。用意された紙吹雪は町内の小中学生が作ったものだ。
 
 午前11時15分にJR栗山駅前をスタート、ゆっくりと30分をかけて駅前通りを凱旋した。栗山監督は、荷台から盛んに手を振り、集まった町内外のファンからは「ありがとう」、「おめでとう」と祝福の声が上がった。
 
 パレードには音楽隊や随行者はなく文字通りたった1人の優勝行進。6000人の視線を一身に集めた栗山氏は、11月24日に札幌で行われた選手たちとの優勝パレードとは違う穏やかな表情で町民とともに祝う姿勢を崩さなかった。
 
 その後は、希望者全員との写真撮影会に応じ、約2000人と4時間かけて笑顔と握手を繰り返した。
 
 日本ハムは来年が北海道移転10周年に当たるため、今後10年間かけて道内179市町村のまちおこしに協力する応援プロジェクトを始める。2013年は18市町村の応援大使が決まっており、市町村の様々なイベントで日ハム選手がひと役買うことになっている。栗山監督の栗山町での優勝パレードは、図らずもその先陣を切ることになったもので、来年以降道内各地で栗山モデルを参考にまちおこしが実践されることになりそうだ。

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