トライアルカンパニー(本社・福岡市東区)は、24時間営業のディスカウントスーパー「スーパーセンタートライアル苫小牧東店」(苫小牧市柳町1丁目6-9)を6月17日にリニューアルオープンさせた。リニューアルのポイントは、生鮮・日配品の強化とスマートショッピングカートの導入。安売り低価格のイメージから良い商品をお値打ち価格で提供するスーパーへの転換を狙う。これまで弱かった地域の商品も拡充する。(写真は、6月17日にリニューアルオープンした「スーパーセンタートライアル苫小牧東店」)
(写真は、生鮮食品コーナー=許可を受けて撮影)
トライアルカンパニーは、北海道の「スーパーセンタートライアル」店舗のリニューアルを積極的に進めている。5月27日の「千歳清流店」(千歳市)に続いてリニューアルを行ったのが、「苫小牧東店」。この店舗は、2014年7月24日にオープンした店舗で、8年目で初の大規模リニューアルとなった。具体的には、精肉、水産の冷蔵平ケースを通路中央にも配置して生鮮売り場を増やした。精肉では肉のカットの仕方やパック詰めの方法を変更、美味しさをアピールする陳列に変えた。和・洋日配品は品揃えを拡充、棚割を見直して新商品も入れた。洋日配品では、税込み639円や699円の大容量デザートも品揃えした。和・洋日配品では、これまで弱かった地場商品の取り扱いを増やし、ローカル対応を強化した。
(写真は、大容量デザートの取り扱いを始めた洋日配品コーナー=許可を受けて撮影)
(写真は、100台導入したスマートショッピングカート=許可を受けて撮影)
さらにスマートショッピングカートを新たに100台導入。タブレット端末とスキャナーを搭載したカートで、トライアルのプリペイドカードを使えば、通常レジに並ぶことなく買い物ができ、レジ待ち時間を大幅に短縮できる。買い物をするたびにポイントが貯まり、即座にポイントを使えるため、利用者には値引き感が強く、税込み表示でありながら低価格を体感できるのがこのカートの特徴。また、フルセルフレジも6台から9台に増やした。さらに木目調のフロア床材に張り替え、LEDのスポット照明も取り入れた。
「苫小牧東店」のリニューアルは、トライアルが価格競争からMD(販売政策)を転換する姿勢を示している。美味しさの追求と地域密着の品揃え、スマートショッピングカート導入によるオペレーションコストの低減。商品価格の値上げが相次いでいる中で、トライアルはリアルとデジタルの融合によるスーパーの新しい在り方の実証実験を始めている。