札幌南GC駒丘コースが民事再生申請、負債額約13億円。スポンサーに現代表出身会社「カネシメ高橋水産」有力だが波乱含み

ゴルフ業界

 定山渓ゴルフ場(札幌市南区真駒内280、代表・高橋松一郎カネシメ高橋水産会長)と札幌南ゴルフクラブ駒丘コース(同所、理事長・同)が22日、札幌地裁に民事再生法の適用申請をした。申し立て代理人は神戸俊昭弁護士。負債額は約13億円程度と見られる。
 

 旧駒丘カントリークラブとして知られる同コースは、1966年に開業した札幌市内の老舗ゴルフ場。バブル期に預託金会員を募集し、クラブハウスを改装、預託金の償還期限が到来していたが返済のめどが立たなかったうえ、会員から預託金返還訴訟を相次いで起こされ、その数は20件以上に及び訴訟の過程で和解に至ったケースも多かったものの5件程度は最高裁まで争い敗訴が確定していた。
 
 さらに提訴が続く可能性もあり経営継続を断念、民事再生に踏み切った。
 
 負債額約13億円のうち会員の預託金債権は約10億円程度。
 
 札幌南グルフクラブ駒丘コースは旧駒丘カントリー時代から北海道拓殖銀行との関係が濃く、拓銀破綻後に営業を引き継いだ北洋銀行がその関係も引き継ぎ、武井正直頭取や横内龍三頭取が同カントリー理事長を務めてきた。昨年、理事長がカネシメ高橋水産の高橋会長に代わった。
 
 民事再生のスポンサーとして高橋水産が名乗りを上げるものと見られているが、同コースの会員は預託金訴訟を数多く起こしたことでもわかるように経営には厳しい対応で臨むことで知られている。
 
 預託金カットをしたうえで、再び現代表、理事長の出身会社がスポンサーになることには会員の抵抗が大きいとみられる。新たなスポンサーが現れる可能性もあり、民事再生による再建は険しい道のりになりそうだ。なお、北洋銀は別除権債権としてカットの対象にはならないと見られる。

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