限りなく「すき家」に近い建物、「ヴィクトリアステーション西岡店」跡に出現

経済総合

 建設中の建物中央にある鉄骨で組み立てられた櫓。どこかで見かけた外観だと気づく人は多いだろう。札幌市豊平区西岡2条8丁目の福住・桑園通沿いで建設中の店舗は、限りなく牛丼チェーンの「すき家」に近い。公式には発表されていないが、仮に「すき家」とすれば豊平区では初めての店舗になる。(写真は、「ヴィクトリアステーション西岡店」跡で建設が進む建物。右の通りは福住・桑園通)
(写真は、閉店直後の「ヴィクトリアステーション西岡店」)
 札幌市豊平区西岡2条8丁目1-32。福住・桑園通を福住方面に向かって緩やかな上り坂が続くこの場所には、「ヴィクトリアステーション西岡店」があった。20年、30年と変わらぬ姿でお客を迎え入れてきた同店には、若き日のタカアンドトシもたびたび訪れ、漫才のネタづくりに勤しんだという。そんな人々の心象風景を形づくってきた老舗ファミレスが閉店したのは、例年以上の積雪に見舞われていた今年2月27日。それから間もなく店舗は解体作業に入り、3月下旬には更地に戻った。

 4月に入ると新たな建物の建設が始まった。掲げられた工場標識には、「(仮称)西岡2条8丁目計画」と書かれている。建築主は有限会社西輝商事(札幌市豊平区)、設計は一級建築士事務所ヤブシタ総合設計(同市中央区)、施工は太平ホーム北海道(本社・同市西区)。工期は2022年7月29日までとなっている。

 着工から1ヵ月が過ぎ、木造建物の外観が整ってきた。中央には鉄骨の櫓がドンと構えている。「すき家」店舗特有の時計台に酷似している。今ではゼンショーホールディングス(HD、本社・東京都港区)の子会社になっているすき家(同・同)だが、元々はゼンショーHDのルーツ事業の位置付け。「すき家」の発祥が横浜だったことから、横浜開港をイメージしたという時計台と横浜の象徴、開港記念会館のレンガを模した外観が今でも「すき家」の特徴となっている。

「すき家」は、北海道に51店舗あり、そのうち札幌市内には14店舗ある。各区別では中央区が5店舗と最も多く、清田区、西区、北区の各2店舗、白石区、厚別区、東区の各1店舗と続く。あるようでなかったのが豊平区。公式発表がなく断言はできないものの「すき家」だとすれば、同区初登場になる。ちなみに、「ヴィクトリアステーション」もゼンショーHDのビッグボーイ(本社・東京都港区)が展開していた店舗だった。

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