札証が旭川で初めての個人投資家向け説明会開催、アークス時価総額1000億円超え2013年2月期は38円から増配を検討

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 札幌証券取引所は16日、旭川の個人投資家向けに会社説明会「札証IR」を開催した。札証は札幌でこうした個人投資家向けのIRを2ヵ月に1度のペースで開催しているが、旭川で開催するのは初めて。会場となったロワジールホテル旭川には約100人が参加、アークス、カナモト、雪印メグミルクの札証上場3社が旭川での個人投資家の掘り起しを目指して業績予想や自社の取り組みを紹介した。旭川での札証IRを2回に分けて紹介、初回はアークス。(写真左はアークス古川公一執行役員、写真右は約100人の個人投資家で埋まった会場)
 

 アークスは古川公一執行役員が説明。同社が進める八ヶ岳連邦経営は、アヒサビール元社長の故樋口広太郎氏が日経新聞の経済教室欄で主張していた新しい日本の企業経営の手法で、アークス設立以前のラルズ社長だった横山清氏が樋口元社長に面会して直伝を受けて取り入れたという逸話を紹介、「持ち株会社アークスの100%子会社として12社があるが、グループ運営の在り方として注目度が高まっている。全国から経営手法の問い合わせが来ている」と語った。
 
 2012年9月3日には年初来高値となる1865円の株価を記録、時価総額が1000億円を超えたとし、「東証1部上場銘柄の中で中堅株の仲間入りを果たした」と胸を張った。13年2月期の配当に触れ、「ここ2年間は38円で据え置いてきた。食品スーパーの競争は激しく先行きの見通しも厳しいが今期は順調に利益が積み上がっているので、利益配当や株主還元については検討したい」と増配に含みを示した。
 
 同社は、中期計画に当たる新1000日計画を今年5月28日から実施しており、「1000日目に当たる15年2月21日までに人材強化の先行投資や全国的視点に基づく取り組み、商品仕入れの統括、役員体制の見直し・次世代経営者の育成を確立していく。社長室の日めくりカレンダーには新1000日の終了までの日数がテープで貼ってある。何年計画というより後何日という方が具体化してくる。このあたりが並みの中期計画とは違うところ」と強調した。

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