札幌中心部からから定山渓方面に伸びる国道230号線。通称、石山通と呼ばれるこの通りの札幌中心部に近い南10条から南12条にかけての沿道に更地が目立つようになってきた。旧来の街並みから新しい街並みにアップデートする途中といった趣で、建設途上の物件もある。沿道を走ってみた。(写真は、更地になった「カトリック山鼻教会」)
札幌市中央区南10条西11丁目の更地は、とりわけ目立っている。石山通から西側の西12丁目線まで優に1000坪を超える更地が「カトリック山鼻教会」跡地。この土地には1930年に最初の聖堂が完成、1950年に増築され、1964年に新聖堂と小聖堂が建築された。聖堂建設から57年、建物老朽化のため、同教会は2021年7月4日のミサを最後に、建物の解体工事に入り、生まれたのが広い更地。「カトリック山鼻教会」は、ここに新教会を新築する計画で2022年10月に完成予定というが、現在はしばしの休息といったところ。
(写真は、北海道三菱自動車販売の社員駐車場と三井のリパーク札幌南10西11駐車場として利用されていた土地)
この更地の南側に隣接している約220坪の土地が、北海道三菱自動車販売(本社・札幌市中央区)の社員駐車場。2016年までは、同販売の南支店・サービス工場が建っていたが、同年以降は更地になり社員向け駐車場として使用されている。さらにその南隣の約180坪は、北海道日刊スポーツ新聞社(同・同)が所有し、三井のリパーク札幌南10西11駐車場として利用されていた。2022年10月になって隣接する「ホンダカーズ南10条店」を展開するホンダカーズ南札幌(同・同)が取得しており、2つの駐車場の次の展開に向けた水面下の動きが始まっているようだ。
(写真は、旧「北海道マツダ販売中央店」の解体工事)
この区画からさらに南側の南12条西11丁目。ここでは既報の通り、旧「北海道マツダ販売中央店」の解体工事が進んでいる。約500坪の土地は、北海道マツダ販売(同・同)の所有から2021年11月に賃貸マンション、賃貸オフィス、賃貸店舗などのアムコーポレーション(同・札幌市東区)の所有に移った。解体工事が進んでいる場所から奥の西12丁目線にかけても、更地が広がっており、次の展開に向け準備中といったような光景が広がる。
(写真は、南12条西10丁目のビル解体工事)
向かい側の南12条西10丁目では、テスコビルの解体工事が行われている。解体工事は2022年3月末まで続き、同年4月15日頃からは、約166坪の敷地を利用してモルス(同・同市中央区)が7階建てのサービス付き高齢者向け住宅の建設を計画している。
石山通の南10条から南12条にかけての沿道は、まさに街並みアップデートの現在進行形。どんな建物が生まれ、どう街並みを変えていくだろうか。