日ハム・新庄剛志監督推しの「味の時計台ラーメン」、今や希少ブランド

経済総合

 プロ野球日本ハムファイターズの新監督に就任した、新庄剛志氏がご贔屓のラーメン「味の時計台」の直営店舗が減少している。昨年には直営7店舗があったが、他のブランドに転換するなどして徐々に減少、12月には3店舗になる見通しだ。新庄発言で知名度が上がった「味の時計台」は希少ブランドになりつつある。(写真は、「アジトケ美香保店」に転換する旧「味の時計台美香保店」)

「味の時計台」を展開する時計台観光は、昨年秋に全国で横浜家系ラーメン「魂心家」を展開するトイダック(本社・神奈川県大和市)の鴨田誓一代表取締役が個人で前オーナーから全株取得、事業を引き継いだ。承継時点で赤字経営が続いており、鴨田氏は、「味の時計台」の不採算店舗だった「東苗穂店」(札幌市東区)と「苫小牧店」(苫小牧市)を「魂心家」にブランド転換、今年7月にはFC(フランチャイズ)店舗だった「味の時計台石狩店」(石狩市)を直営化して「魂心家石狩店」に転換、赤字脱却を進めてきた。
 
 そうした中で、「時の時計台」と「魂心家」の融合によるとんこつスープベースの新ブランド「アジノトケイダイ」の展開も開始、今年6月には「味の時計台厚別店」(札幌市厚別区)を「アジノトケイダイ厚別店」に転換、さらに11月19日(金)には「味の時計台美香保店」(同市東区)を札幌とんこつラーメン「アジトケ美香保店」に切り替える。

 ただ、鴨田氏は時計台観光を事業承継する際に、「味の時計台」のブランドを守ることを表明しており、レシピと価格の見直しも進めてきた。この流れの中で、今年7月には「味の時計台」FC店舗だった「北栄店」(札幌市東区)を直営化、味と価格を変更したニューバージョンの「味の時計台」展開も始めている。

 現在、時計台観光は、「味の時計台」、「魂心家」、「アジトケ」の3ブランドを展開しているが、12月には「味の時計台発寒店」(同市西区)「魂心家発寒店」に転換する計画で、年末時点で今年直営化した2店舗を含めた直営ブランドの内訳は、「味の時計台」3店舗、「魂心家」4店舗、「アジトケ」2店舗になりそう。新庄発言で注目の「味の時計台」は、昨年から半減以下の店舗数になってしまう。

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