コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、コロナ禍で休園が続き来園者が激減している北海道の動物園・水族館を支援するため募金活動を実施、集まった2633万4510円を日本動物園水族館協会(JAZA)に加盟する8園館にそれぞれ316万4313円ずつ寄付した。(写真は、「動物園・水族館応援募金」の贈呈式。右からおたる水族館・伊勢伸哉館長、旭山動物園・坂東元園長、コープさっぽろ・吉田千恵組合員活動委員長、平田よし子小樽・石狩A地区委員長)
コープさっぽろは、生物多様性の教育拠点である動物園を支援するため、2009年から「ホッキョクグマ応援プロジェクト」を実施。4園(札幌市円山動物園、旭川市旭山動物園、おびひろ動物園、釧路市動物園)に毎年200万円ずつ寄付している。コロナ禍で入園者が減少していることを受けて、今年4月から5月にかけては、5000円買い上げごとに動物園の年間パスポートをプレゼントする応援キャンペーンも行った。
そうした中、コープ担当者が旭山動物園の坂東元園長にヒアリング。今年度は昨年度よりさらに厳しい状況で、施設改修の凍結、規模縮小を余儀なくされている実態を知り、組合員参加型の「動物園・水族館応援募金」を宅配と店頭で7月から8月にかけて1ヵ月間実施した。
10月13日にコープさっぽろ本部で行われた募金の贈呈式には、坂東園長、おたる水族館・伊勢伸哉館長、コープさっぽろ・吉田千恵組合員活動委員長、平田よし子小樽・石狩A地区委員長が出席。支援先は、JAZAに加盟している道内8園館(札幌市円山動物園、旭川市旭山動物園、おびひろ動物園、釧路市動物園、おたる水族館、サンピアザ水族館、登別マリンパークニクス、サケのふるさと千歳水族館)。
吉田委員長は、「動物園・水族館は、家族での思い出の場所であり、子どもの頃の遠足や修学旅行の思い出の場所でもある。募金を役立ててもらい、一日も早く賑わいが戻ることを祈りたい」と話した。
伊勢館長は、「社会に必要とされている施設であることを改めて感じた。活動費が少なくなってしまったため、組合員の方々の心遣いに感謝したい。コロナが落ち着いたらぜひ足を運んで、目の前で動物たちの逞しい姿を見てほしい」と述べた。坂東園長は、「将来計画を白紙にして修繕等はゼロ予算になってしまった。動物園は、来てもらって初めて存在意義がある。自然や環境などいろんなことを知る玄関口として大切な役割を持っているので、募金していただいた方々の思いを受け止め、前を向いて頑張りたい」と語っていた。