マチの新陳代謝の実相を伝えるシリーズ『札幌の今、解体ノート』。札幌市内の建物の解体を土地の記憶とともに紹介するコーナーだが、解体後、その土地がどうなったかも知りたいもの。そこで、『札幌の今、解体ノート』で紹介した現場を巡り、その土地がどう活用されているかを『解体、その後』と題して紹介する。2回目は札幌市白石区菊水元町6条1丁目の「平禄寿司・札幌白石菊水元町店」と「定食屋ジンベイ・菊水元町店」の跡地。(写真は、「くら寿司」の建設が始まった「平禄寿司・札幌白石菊水元町店」と「定食屋ジンベイ・菊水元町店」跡地)
環状通と南7条・米里通が交差する札幌市白石区菊水元町6条1丁目。道央道札幌インターに通じるため交通量が多い交差点だ。この四つ角の一角で新たに建物の建設が始まった。全国回転寿司チェーン「くら寿司」の北海道3店舗目となる建物だ。更地になる前は、外食企業の焼肉坂井ホールディングス(旧社名ジー・テイスト、本社・名古屋市北区)が営業していた回転寿司「平禄寿司・札幌白石菊水元町店」とアイチフーズ(同・札幌市豊平区)が営業していた「定食屋ジンベイ菊水元町店」(持ち帰り弁当のベントス併設店)があった。
「平禄寿司」は、2020年6月6日に閉店、建物は解体されて20年8月末には更地に。「定食屋ジンベイ」は、21年1月31日に閉店、建物は解体され4月末には更地になっていた。
それから3ヵ月、7月5日から「くら寿司」の店舗建設が始まった。建物の設計は太平ホーム北海道(本社・札幌市西区)一級建築士事務所、施工は太平ホーム北海道(同)。工期は今年11月26日まで。
「くら寿司」を展開するくら寿司(同・大阪府堺市)は、これまで未進出だった北海道に7月15日、「くら寿司・ラソラ札幌店」(白石区)オープンさせて上陸する。9月上旬には「札幌八軒店」(西区)も初の路面店として展開する。建設が始まったこの店舗は、3店舗目で路面店としては2店舗目になる。
奇しくも、「回転寿司」店舗の跡地に「回転寿司」店舗が新設されることになるが、この場所はまさにマチの新陳代謝の現在進行形と言えそう。