北海道神宮内にある開拓神社に奉納されている大神輿を引いて札幌市内を歩く「大神輿渡御」が19日に行われた。2年に1度の祭事で、この日は午前10時30分に開拓神社を出発。高さ4㍍、重さ4・5㌧と日本でも最大級の神輿を台車に乗せて引き道庁近くまで練り歩いた後、午後1時前から大通からすすきのまでの駅前通を多くの担ぎ手が代わる代わる大神輿を担いで歩いた。(写真は、多くの担ぎ手によって持ち上げられた開拓神社の大神輿)
開拓神社は、昭和13年に北海道開拓70年を記念して、時の北海道庁長官石黒英彦氏によって北海道の開拓功労者36人を讃える目的で北海道神宮内に創建された。
御祭神となっているのは、松前藩の初代藩主松前慶広や北海道の名付け親、松浦武四郎、北海道初代長官、岩村通俊など36人でその後、晩成社を設立して十勝開拓を進めた依田勉三を加え37人が祭られている。
明治2年8月15日に蝦夷地を北海道と改めたことに因んで、開拓神社が創建されて以降は毎年8月15日を例祭日としてきたが、昭和53年から子供神輿渡御が始まり、平成4年に重さ4・5㌧という日本最大級の大神輿が奉納されたことから、3年ごとに市内中心部を渡御する「大神輿渡御」が行われるようになった。
平成20年には「開拓140年記念神輿渡御」を開催、開拓神社の大神輿を台車に乗せて市民らの手によって引き歩くことになり、それ以降は2年に1度の行事になった。
また、この年から一般市民も参加できるようにと「和っしょい北開道」(会長・坂本眞一JR北海道相談役)が発足、今回も大勢の市民らが大神輿を引いて渡御に参加した。法被は、世界的デザイナー、コシノジュンコがデザインしている。