青空に高く伸びた3本のクレーンが長閑な田園風景の先に広がっている。石狩郡当別町下川町で始まっている小学校と中学校の一体型義務教育学校「とうべつ学園」の工事現場。季節が進むに連れて建物は高さを増し、雪が覆われる来年早々に完成、2022年度に開校を迎える。(写真は、当別町下川町125番地11の当別中学校敷地内で始まっている「とうべつ学園」建設工事)
当別町には、それほど高い建物はない。クルマで走ると建物の間から視界が開けるたびに見えてくるのが、クレーンの姿。田園の中に高く伸びるクレーンは、町に活気を呼び込むようにひときわ高く伸びている。
クレーンがあるのは、田園が途切れる境にある当別中学校の敷地。ここで今、町立「とうべつ学園」の建設が進んでいる。「とうべつ学園」は、当別小学校と当別中学校を統合して、切れ目のない9年間の教育を行う一体型義務教育学校。『徹底した基礎学力の定着、自らの夢や目標を自らの力で切り開いていける力…(中略)…世界に通用する人となるための確固たる基盤をつくる』と町教育委員会は教育理念を掲げる。
3階建て校舎や300m陸上トラック、野球場、多目的グラウンドなどが建設・整備され、22年度には既存の小中学校の児童生徒と新入生を含め394人が通う学校になる。工事は昨年7月から始まった。機械設備は、恒完・大栄機工特定建設工事共同企業体、建設主体は、岩田地崎・辻野・後藤特定建設工事共同企業体が担っている。総事業費は60億円(国・道負担17億円、町の起債34億円、ふるさと納税ほか10億円、町の一般財源1600万円)。
季節が巡って農作物が収穫時期を迎えた頃、建物が姿を現し工事は終盤を迎える。雪に覆われる頃に完成、雪解けとともに新たな始まりを迎える。