「マックスバリュエクスプレス中の島店」オープン、1~2人世帯や学生、通勤客の個食・即食対応の都心小型食品スーパー

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 マックスバリュ北海道は11日午前7時、都市型の小型食品スーパー「マックスバリュエクスプレス中の島店」(札幌市豊平区中の島1条1丁目)をオープンした。同社にとって初の小型食品スーパーで、周辺の客層に対応して1~2人向けの生鮮食品や料理に包丁を使わないで済む“包丁レス商品”を豊富に揃えた。年間売上高7~10億円を想定している。(写真上段左はマックスバリュエクスプレス中の島店の外観、右は地下1階の生鮮食品・惣菜類のフロア、写真下段左はレジを待つ買い物客、右はアウトパックの個食対応の肉類)
 
 イオングループは、グループ会社のマックスバリュ関東や東海、九州などで都心部に適した品揃えの小型食品スーパー『マックスバリュエクスプレス』を展開、単身世帯や高齢世帯向けの簡易調理、食べきり商品を品揃えしたフォーマットを確立している。
 
 マックスバリュ北海道は、このフォーマットを採用するとともに札幌の地域特性に応じた商品展開を付加することで、札幌市営地下鉄南北線の中の島駅と直結した「マックスバリュエクスプレス中の島」を第1号店としてオープンした。
 
 この店舗は、独立系ミニスーパー「SHOPS」が43年間に亘って営業してきた場所で、SHOPSが閉店することを受けてマックスバリュ北海道が店舗を賃借する形で居抜き出店した。
 
 店舗は酒とコメ売り場でレジを配置した1階と菓子、飲料・調味料や生活雑貨、ペットフードの中2階、惣菜や弁当、日配品、生鮮食品などの地下1階の3層に別れており、店舗面積は797・3㎡。関東地域で展開するマックスバリュエクスプレスはSKU(在庫保管単位)が5000程度だが、それよりも多い6000程度の品揃えにしている。
 
 1階から中2階への階段は、ひとつをスロープ状にしてシニアに対応した。1階から地下の階段は今後一部をエスカレーターに変える計画。
 
 イオングループのプライベートブランド『トップバリュ』商品のウエートを高めているほか、コンビニと差別化するためNB(ナショナルブランド)新商品なども豊富に用意しているという。冷蔵ケースには、冷凍食品と魚や肉の冷凍モノを一緒に陳列。レジは5台。
 
 商圏には1~2人世帯が8割を占めており、こうした地域ニーズに対応した食材を中心にしている。また、駅近辺の学生、地下鉄利用の通勤客らにもコンビニ感覚で利用できる食品スーパーを目指す。営業時間は午前7時から午後11時。駐車場は用意されていない。
 
 山尾啓一社長は、「街の中心部での小型フォーマットとして買い物時間のショートタイム化、即食性の高い食品を用意した。地下鉄駅周辺でマックスバリュエクスプレスを多店舗展開する」と語った。
 
「マックスバリュエクスプレス中の島店」は、惣菜の売上げ比率が高く見込め、肉類もアウトパック化が中心となるため、利益率は高くなりそう。

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