コロナの影響が色濃いファミリーレストラン。札幌市内で今度は、「ロイヤルホスト南郷店」(白石区南郷通15丁目南2ー12)が閉店する。見慣れたファミレスの店舗が消えてゆく後に、どんな街角の景色が広がるのか。(写真は、3月31日で閉店する「ロイヤルホスト南郷店」)
コロナ禍で「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルフードサービス(本社・東京都世田谷区)の親会社、ロイヤルホールディングス(東京本社・東京都世田谷区、本社・福岡市博多区)の業績は厳しい。2020年12月期は、「ロイホ」事業の売上高は462億5400万円で38憶1300万円の経常赤字だった(19年12月期は売上高626億6600万円、経常利益23憶7900万円)。総合商社、双日(本社・東京都千代田区)との資本業務提携で100億円の資本増強を決めるなど、財務基盤の早期改善を進めている。
それでも、「ロイホ」の不採算店舗は多い。ロイヤルHDは21年12月期に全国で20店舗程度の閉店を予定しており、北海道では早速、「南郷店」が閉店対象になった。「ロイホ南郷店」は、南郷通沿いにあって、古くから市民に知られているファミレス。土地は1985年にロイヤルが取得しており、その頃にオープンしたとみられる。如何にもファミレス然とした外観に不思議と懐かしさがこみあげてくる。今年で36年、一つの時代をつくり上げた店舗は3月31日(水)15時に営業を終了する。
実は、コロナ以前から道内では「ロイホ」の閉店が続いていた。2014年11月「旭ヶ丘店」(札幌市中央区)、18年11月「白石店」(同市白石区)が閉店しており、そうした中でコロナ禍が襲い、昨年8月31日に「千歳店」(千歳市)が幕を閉じた。今度の「南郷店」閉店で、道内の「ロイホ」は、札幌市内の「美香保店」(東区)、「平岸店」(豊平区)、「麻生店」(北区)、「宮の森店」(中央区)の4店舗と「江別店」(江別市)の1店舗になる。コロナ禍が「ロイホは遠くなりにけり」に拍車をかけている。