コロナ対策徹底、「レストランカラオケ エルカーサ」復活

経済総合

 札幌ススキノで有名だった「美食カラオケ空間 エルカーサ」(札幌市中央区南7条西5丁目)の灯が消えて半年、11月13日(金)に「レストランカラオケ エルカーサ」と名称を変えて半年ぶりに復活する。あの奇抜な建物は残り、23年続いた「エルカーサ」は一時閉店を経て再び歩みだす。(写真は、「レストランカラオケ」として新たな出発をする「エルカーサ」)

「美食カラオケ空間 エルカーサ」は、今年4月30日に運営会社のスカイグラウンド(札幌市中央区)が自己破産、閉店に追い込まれた。土地建物の所有者は、すすきのプラザ(同)で、同社には「エルカーサ」閉店後に数社が賃貸希望を申し出てきたが、かねてから奇抜な建物に思い入れのあったすすきのプラザの坂下修代表取締役は、「エルカーサ」の名前が消えることを惜しみ、自ら運営に乗り出すことを決断した。

 コロナ禍でのオープンということで、空調設備を全面的に入れ替えて換気性能を高めたほか、アクリル板設置など飛沫対策を徹底。約20室ある客室には加湿器や消毒液を用意、椅子の数を減らすなどソーシャルディスタンスも確保するようにした。また、従業員とお客のマスク着用を要請し、歌う際にもマスク着用を基本とするようにアナウンスを徹底するという。

 すすきのプラザは、「エルカーサ」の西隣にある「ホテルアネックス」も所有運営しているが、1階に軽食・喫茶の「エルカーサ」を9月にオープン、今回オープンする「レストランカラオケ エルカーサ」の前宣伝も行ってきた。

 ともあれ、「エルカーサ」の建物は、向かい側のクラブ「キングムー」の建物とともにバブル期の1992年に建設され、当時のススキノの殷賑(いんしん)を今に伝える数少ない造形物。すすきのプラザは「エルカーサ」の土地建物を2000年に取得した。今回、「レストランカラオケ エルカーサ」の運営に乗り出すことでこの建物の存続も図っていくことになる。

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