コロナ下で札幌のホテル業界も厳しい経営を強いられているが、2018年1月29日にオープンした「the b 札幌すすきの」(中央区南5条西6丁目)が20年5月31日で営業を終了した。北海道に初上陸してから2年余、国内外観光客の激減で撤退を余儀なくされた。(写真は、5月31日で営業を終了した「the b 札幌すすきの」)
「the b ホテルズ」を運営するイシン・ホテルズ・グループ(本社・東京都港区)は、アジア通貨危機を引き起こしたとして知られる投資家のジョージ・ソロス氏のグローブ・インターナショナル・パートナーズが運営するファンドと外資系ホテル運営会社が共同出資して、2001年に設立された。東京や関西、九州などに「the b」を展開、「札幌すすきの」は16棟目だった。
「the b 札幌すすきの」は、地上13階建てで客室数は226室。外観や内装は「the b」の特徴であるシンプルモダンをコンセプトにしたデザインで、快適さと機能性を兼ね備えたものになっている。
オープン当初はインバウンドをはじめ道内外観光客で賑わったが、新型コロナウイルスの感染拡大や非常事態宣言で観光客は蒸発。同ホテルも4月19日から臨時休業をしていたが、このほど再開することなく閉館を決めた。
イシン・ホテルズ・グループは4月30日で「the b 浅草」(東京都台東区)を閉館しており、5月31日は「the b 札幌すすきの」のほか「the b 京都三条」(京都市東山区)も閉館、残りの15ホテルは6月6日から営業を再開する。なお、イシン・ホテルズ・グループは18年3月、星野リゾート(本社・長野県軽井沢町)と資本提携している。