札幌市中央区南2条西1丁目で建設中のホテルの外観が見え始めてきた。工事用のフェンスが取り外され、白く清楚な外壁が青空に映えている。新型コロナウイルスの影響でホテルの臨時休業が相次いでいるが、新ホテルが続々完成時期を迎える。
(写真は、「BSPK」のロゴマークが施された札幌・南2西1で建設中の新ホテル)
南2条西1丁目の新ホテルは、旧宮本ビル跡地を利用して京阪電鉄不動産(本社・大阪市中央区)が建設しているもの。旧宮本ビルの土地建物は、2017年6月に不動産コンサルティングのワイ・エス・ジー(札幌市白石区)が取得した後、18年6月に京阪電鉄不動産が取得、建物は18年末に解体が完了、19年3月から建設工事が始まった。
敷地面積は約135坪(447・30㎡)。そのうち約110坪(365・04㎡)を利用した鉄骨造の地上13階建てのホテルで延べ床面積は約1225坪(4045・05㎡)。設計は、淺沼組大阪本店一級建築士事務所(大阪市浪速区)で施工は浅沼組(同)。
建物の最上部には「BSPK」のロゴが取り付けられている。「BSPK」は、ネストホテルジャパン(本社・東京都港区)が展開している「bespoke hotel」の略で、一期一会を大切に紡ぎ、本人だけの旅の記憶をbespoke(あつらえる)ホテルがコンセプトになっている。同社は「BSPK」のホテルとして「ビスポーク新宿」、「ビスポーク心斎橋」の2棟を展開しており、札幌は3棟目となる見通し。
このホテル以外にも京阪電鉄不動産が手掛ける南6条西4丁目の「QUINTESSA」(クインテッサ)ホテルが完成間近。また、南3条西3丁目の「HOTEL THE KNOT SAPPORO」は4月オープンを当面延期した。札幌中心部では、他にもホテル建設が続いており、コロナ下で札幌のホテル市場が凍結状態の中、完成物件が目白押し状態となっている。