勝ち組「ドンキ」も揺さぶる新型コロナ、「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館」19日閉店

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 新型コロナウイルスによるインバウンド需要蒸発が、流通業の勝ち組、総合ディスカウントストアの「ドン・キホーテ」までも揺さぶっている。ドン・キホーテ(本社・東京都目黒区)は19日(日)午後11時で札幌市中央区南2条西4丁目2ー11の「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館」を閉店する。2018年1月にオープンしてから2年3ヵ月で閉店を余儀なくされた。(写真は、19日で閉店する「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館」)

「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路北館」は、再開発のため閉店した「ドン・キホーテ札幌店」の移転店舗として18年1月にオープン。パチンコホール経営の平成観光(本社・岐阜県多治見市)が、17年6月までパチンコ店「KEIZ狸小路店」として営業していた地下2階、地上7階建て平成観光札幌ビルのうち、地下1階から地上4階までを利用したもので店舗面積は約547坪(1807㎡)。

 その後、ドン・キホーテは狸小路商店街で2店舗体制とするため、19年2月には中央区南3条西4丁目12ー1のアルシュビルに「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路本店」をオープンさせた。
 2店舗体制を機に「北館」をリニューアル、ブランドコーナーを従来比2倍の面積にして、バッグや時計装飾品などインポートブランドを中心に北海道最大級の品揃えをしていた。キャリーケースなどトラベルグッズも多数用意、インバウンド需要の取り込みを図った。

 しかし、今年2月末に新型コロナウイルスの感染拡大防止のために鈴木直道・北海道知事が緊急事態宣言を行いインバウンドが急減。「北館」は3月16日から24時間営業を取りやめて午前10時から午後11時までとしていたが、さらに国の入国制限や緊急事態宣言を受けインバウンドの入り込みはほぼゼロになり、需要回復は当面見込めなくなった。
 このため狸小路商店街にある2店舗のうち、「北館」の閉店を決めた。同商店街での「ドン・キホーテ」の存在感は大きい。「北館」の閉店は新型コロナ危機の深刻さを反映している。

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