天然とんこつラーメン専門店「一蘭」が、ラーメン店競争が激しい札幌に初進出した。23日、札幌市中央区南3条西5丁目の商業施設「ノルベサ」1階の「札幌すすきの店」がそれで国内外85店舗目。福岡発祥の「一蘭」は札幌に根付くか。(写真は、ノルベサ1階にオープンした「一蘭 札幌すすきの店」)
「一蘭」は、1960年に福岡で創業した「天然とんこつラーメン」専門店。天然とんこつスープは製造と調理の二段階で独特の技術を施す製法を採用、余分なクセを取り除き、とんこつの美味しさを最大限引き出している。とんこつ特有の臭みが全くないほか天然コラーゲンがたっぷり溶け出し、身体に優しいトランス脂肪酸ゼロのスープになっている。
ラーメンの真ん中に浮かぶ赤いたれが秘伝のたれで、唐辛子をベースに30数種類材料を調合、何昼夜も寝かせて熟成させている。とんこつスープに使用する調味料は洋コショウが一般的だったが、「赤い秘伝のたれ」は唐辛子をベースに旨味と辛味が絶妙に溶け出すように作られている。どんぶりは、佐賀県有田町の専属窯元製で、底には『この一滴が最高の喜びです』と書かれている。
「札幌すすきの店」の店内には、一蘭オリジナルの「味集中カウンター」も用意。目の前と隣席を仕切り、半個室になっているため周りの視線を気にせず、無心にラーメンを味わうことができるようになっている。ちなみにこの「味集中カウンター」は特許を取得している。席数は全43席。
オーダーは、味の濃さやこってり度、麺の硬さなど7項目から選べ、一人ひとりの好みに合わせることができる。天然とんこつラーメンは980円(税込み)、替玉は210円(同)。
「一蘭」は、1993年5月に会社組織になり、「札幌すすきの店」で国内外85店舗を展開、18年度の売上高は約257億円。なお、「札幌すすきの店」は、2019年5月6日に移転のため閉店したクリプトン・フューチャー・メディア(本社・札幌市中央区)のカフェ「MIRAI.ST cafe&kitchen」の店舗跡に出店。カフェ時代は「札幌シメパフェ」のきっかけをつくった店舗として知られていた。ラーメン激戦区の札幌で、「一蘭」は果たしてどんなきっかけを与えてくれるだろうか。