イオン北海道は3月中旬に、イオン旭川春光店(旭川市春光町)の食品売場を激安化して改装オープンする。イオン北海道は『買って実感!毎日がお得な店』として食品売場の激安化を昨年11月からスタート。1号店として厚岸店(厚岸町港町1丁目)に導入したが、今回2店舗として旭川市内の店舗を選んだ。旭川は、食品スーパーの価格競争が激しく、イオン北海道がGMS(大規模小売店舗)の食品売場を激安化することで、一段と価格競争が進みそうだ。(写真は、イオン旭川春光店)
イオン北海道が始めた食品の激安化は、『買って実感!毎日がお得な店』と銘打った売場作り。商品の品揃えを売れ筋中心に絞りこみ、管理コストを低減、人件費も抑えて激安価格で提供できる仕組みで従来に比べて2~3割安い低価格で食品を販売している。
食品の激安化は、食品スーパーが先行しておりGMS店舗は激安路線とは一線を画していた。GMSは、衣料品や食料品、住居・余暇用品などを揃える総合スーパーだが、イオン北海道は食料品が全体売上げの50%を超えており、集客力を高めるためには食品激安化は避けられないとして、昨年から取り組みをスタートさせた。
ただ、導入する店舗は比較的年数が経った中規模の旧ポスフール店舗が対象になっている模様で、1号店の厚岸店に続いて旭川春光店に導入することになった。
食品スーパーの激安店舗化では、同じイオングループのマックスバリュ北海道が先行している。従来の店舗を改装して激安業態の『ザ・ビッグ』に転換、現在は札幌市内や岩見沢市、釧路市など11店舗で生鮮食品などを激安価格で毎日提供している。
食品スーパー関係者は、「『ザ・ビッグ』に転換することで集客は増えるが、2倍以上お客が入らないと利益面で従来を上回ることはできないのではないか」と言う。イオン北海道は、食品の激安売場化で集客力を高め、衣料品などへの買い回りへどう繋げて行くかが課題となる。
旭川は道内で食品の価格競争が最も激しい土地柄として知られている。イオン旭川春光店の激安化でさらに価格競争は白熱しそう。なお、マックスバリュ北海道は旭川市内で2店舗を展開しているが、『ザ・ビッグ』には転換していない。