札幌交通圏(札幌市、江別市、石狩市、北広島市)のタクシー会社、昭和交通(本社・札幌市東区)グループは、同交通圏のSKホールディングス(同・同市北区)からタクシーの営業権31台分の譲渡を受けた。譲渡は7月下旬。営業権と共に車両も引き取った。(写真は、JR札幌駅前に並ぶタクシー)
札幌交通圏のタクシーは台数過剰のため特定地域に指定されている。札幌ハイヤー協会加盟各社は、自主的な台数削減として保有車両の10%減車を掲げているものの、乗務員不足で実質的には各タクシー会社共に10%から20%の保有車両が動いていない状態が続いている。
SKホールディングスは傘下に三和交通やさくら交通、北びしハイヤーなど7社のタクシー会社を擁し、車両台数は700台を超える。ただ、運転手不足で休車している車両もあるため、そのうち31台分の営業権を車両(コンフォート)も含めて昭和交通グループに譲渡した。譲渡金額は非公表。
昭和交通グループは、昭和交通、はまなす交通(本社・札幌市西区)、千歳昭和交通(同・千歳市)の3社からなり、今度の31台を含めて保有車両は150台になる。なお、昭和交通グループは2年前にも北海道ブブ(同・札幌市東区)が運営するMID交通から10台分の営業権を取得している。
昭和交通の加藤欽也社長は、「柔軟な勤務体系を採用しているため女性乗務員の応募も増えており、取得した31台を徐々に稼働させていきたい」と話している。