すすきのの一角、札幌市中央区南5条西2丁目のバッティングスタジアム「スラッガーズ」や「第6グリーンビル」、「第7グリーンビル」、「ウッドシップビル」のある街区約742坪(2449・11㎡)を所有する第一興商(本社・東京都品川区)は、12月28日に国際興業グループ(同・同都中央区)に土地建物を譲渡する。譲渡価格は非公表だが、約70億円と噂されており最低譲渡価格とされた40億円強の倍近い高値売却になったもよう。(写真は、バッティングスタジアム「スラッガーズ」を含む南5西2の街区)
第一興商は、1989年に「スラッガーズ」の土地建物を取得。それから30年近く、すすきの一角にあるバッティングセンターとして定着していた。同社はその後、隣接する周辺ビルや土地を取得してきたが、今年半ばから経営資源の有効活用による資産効率化を図るため建物付きで土地譲渡先を募っていた。11月には譲渡先が決定、12月13日に国際興業グループと売買契約を締結した。
土地面積は、約742坪で建物4棟の延べ床面積は、約2016坪(6655・09㎡)。第6、第7グリーンビルやウッドシップビルのテナントの多くは既に退出しているが、一部フロアでは営業を続けている飲食店などもある。
第一興商は、譲渡益が51億8000万円になることを13日に開示。譲渡価格については非開示としているが、業界関係者によると70億円前後と噂されており最低譲渡価格の7割高にもなる高値売買。不動産関係者の間では、テナントが営業中の建物を含んだ売買のため、最低価格ぎりぎりの譲渡になるのではという見方が多かった。想定以上の価格になったことで、天井感の出ていた札幌中心部の不動産売買価格は、強含みとなりそう。