大雪山国立公園保護地区の然別湖。この湖畔にあって現在休業中の「ホテル福原」が中国資本によって改修され、2020年にも星野リゾート(本社・長野県北佐久郡軽井沢町)が運営する高級温泉旅館になる。ホテルが建つ地元の河東郡鹿追町の町議会で概要が報告された。(写真は、旧「ホテル福原」)
「ホテル福原」は、アークス(本社・札幌市中央区)のグループ子会社、福原(同・帯広市)が所有していたホテル。1965年に開業し、80年に新館、90年には新館を建て直したが、施設は現行の耐震基準に対応できていないため2017年3月21日から全面休館、売却を検討してきた。
今回、札幌の不動産会社が売買契約に基づいて新会社を設立、国立公園所管の関係省庁に権利関係の承継を申請、許可を得た後に中国資本が改修費用を投じて耐震補強やリニューアルを行う。新会社は中国資本が主導権を得るもよう。リニューアル後のホテル運営は、星野リゾートが担当し、高級温泉旅館のホテルブランド「界」を展開する予定。
国立公園保護地区の然別湖の湖畔には、「ホテル福原」ともう一軒のホテルのみの営業が認められている。既存施設の建て替えは可能だが、新規のホテル建設はできない縛りになっている。