AOKIホールディングス青木擴憲会長が札幌で熱弁90分

経済総合

 札幌商工会議所、北海道商工会議所連合会の主催で「経営のトップから『直』に聞く!トップセミナー2018 北海道経営未来塾公開講座」が4日、札幌市中央区のホテルモントレエーデルホフ札幌で開催された。北海道から日本を代表するトップ経営者を育てようと、道内の若手経営者を集めた北海道経営未来塾(塾頭・長内順一元ニトリ特別顧問)の公開講座で、塾生を含め約150人が参加した。講師は、紳士服・婦人服の「AOKI」で知られるAOKIホールディングス(本社・横浜市都築区)の青木擴憲会長(80)。自身の生い立ちからオンとオフの使い方まで“青木節”のような講演は、参加者を惹きつけた。以下、要旨を掲載する。(写真は、講演するAOKIホールディングスの青木擴憲会長)

「私の生まれは、長野県更級郡篠ノ井町(現長野市)で父は戦前米穀商だった。戦後、父は質屋を始めたが、私が中学3年の時に行き詰まり、私は大学進学を諦めて高卒ですぐ働けるように長野商業高校に進学した。結局、高校2年の時に質屋は倒産。私は、高校を卒業してから、父に代わって質流れ品や新古品などを行商して生活費を稼いだ」

「高校時代の友人を頼りに行商を続けて3年目、20歳の時に友人から『銀行取引をした方が良い』と言われ、『洋服の青木』を創業、長野信用金庫と取引を始めることになった。20歳から30歳までの10年間でようやく赤字続きから黒字に転換したが、生活に追われた10年間だった」

「30歳になった時、友人が不動産屋を紹介してくれて長野駅前に4000万円の物件を買って店を開いた。店舗を構えてから1年目に、売り上げが年間2億円になり生活に追われることからようやく解放された。2年目は3億円の売り上げで1500万円の利益が出た」

「そのころ、渥美俊一さんが主宰していたペガサスクラブに入会、チェーンストア理論を学んだ。この会で米国小売業を視察したことが大きな刺激になった。チェーンストアビジネスの学びと実践によって40歳の時に、年間の売り上げは24億円になった」

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