札幌市内北西部で食品スーパー新店ラッシュ、9月2日の「フードD BOSCO」を皮切りに年末までに3店舗

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 札幌市内の北区、西区、手稲区の北西方面で年末に掛けて食品スーパーの新規オープンラッシュが続く。9月2日にはその先陣を切って豊月(本部・苫小牧)が手稲区に「フードD BOSCO」をオープンし、12月末には西区と北区で「ダイイチ発寒中央店」、「コープさっぽろ屯田店」が開店する。札幌市内は食品スーパーが飽和状態と言われており、新店ラッシュで既存店を含めた消費者の奪い合いがより激しくなりそうだ。(写真はオープン2週間前のフードD BOSCO店)
 
 写真は、オープン2週間前の「フードD BOSCO」。立地場所は、手稲区前田7条11丁目。イタリア語で森を意味するBOSCOをストアネームにした。店舗面積は約2000㎡で既に建物は完成しており、今後2週間で看板や内部の什器類を搬入して最終的な仕上げの時期を迎える。
 
 この店舗は、豊月が昨年9月から展開している高質食品スーパーの4店舗目で、新店としては江別市大麻にオープンさせた「フードD LISTA」に続く2店舗目。外観はほぼLISTA店を踏襲している。低価格も打ち出すが、何より店舗内部のレイアウトを洗練させて清潔感と共に従業員の接遇向上、総菜類の充実などを図って高質感を行き届かせる。
 
 豊岡憲治社長は、「高質スーパーの1号店(江別・LISTA店)を出店してから1年になるが、新店舗ではもう一歩踏み込んで、さらに上を行くような店舗を目指したい」と語っている。年間約20億円の売り上げを目指す。
 
 コープさっぽろの「屯田店」は、北区屯田5条7丁目に出店。店舗面積は1494㎡でコープ店舗としては小型の部類。オープン日は12月2日を予定している。新琴似にある店舗を閉鎖して新規出店するスクラップ&ビルド方式を取るという。コープ店舗の標準面積は1800~2000㎡だが、今回の屯田店はそれよりも小さく、札幌市内で小型店舗の運営をするノウハウを確立する実験店舗と位置づけている。
 
 ダイイチが出店するのは、西区発寒10条3丁目のJR発寒中央駅北口。現在は駐車場として使われている土地。三井住友ファイナンス&リースと丸紅の共同出資会社エムジーリースが建設する複合ショッピングセンターの核店舗として出店、店舗の全面積は2730㎡でダイイチはそのうち約2000㎡程度を食品スーパーとして利用する。オープン日は12月22日の予定。帯広と旭川で展開するダイイチは8年前に札幌に進出、八軒店、白石神社前店に続く札幌市内3店舗になる。
 
 札幌市内で食品スーパーの新店が相次いで3店もオープンを迎えるのはここ数年なかった。空き店舗への居抜き出店や既存店リニューアルが中心で新店はせいぜい1店舗程度だった。
 
 食品スーパー1店舗の売上げは、年間約15~20億円とされているが、最近の低価格競争の中で1店舗売上げはさらに低くなってきている。それでも3店の新店によって年間50億円近い既存市場の売上げが奪われるわけで、食品スーパーの競争は一段と激しくなりそう。

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